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負担を減らそう!遅延損害金のしくみと債務整理でカットする方法について

借金をすると債権者から様々な請求が来るのですが、その中の一つとして知られているのが遅延損害金と呼ばれるものです。
遅延損害金は金利が高いだけではなく、それを盾にして過払い金請求や返還の交渉を断る業者もいるので注意が必要だとされています。
そこで今回は、遅延損害金の仕組みと万が一発生した場合のポイントやカットする方法について解説していきます。


司法書士法人相澤法務事務所は2009年東京都板橋区にて開業2019年で10周年を迎える。
開業当初から「依頼者ファースト」を軸に少数精鋭スタッフにより事務所を運営。
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司法書士法人相澤法務事務所

司法書士法人相澤法務事務所
代表司法書士 相澤 剛

遅延損害金とは?

遅延損害金とは、ある条件を満たした場合に発生する罰金であり、いつでも誰にでも請求されるというわけではありません。
このため条件を満たさなければ問題はありませんが、万が一遅延損害金が発生してしまうと借金が膨れ上がったり返済期間が延びてしまうなどのリスクが考えられます。
このため遅延損害金を発生させないように、その仕組みについて理解することが必要です。

遅延損害金は返済の遅れに対する損害賠償金

遅延損害金とは延滞利息とも呼ばれているもので、名前の通り返済の遅れに対する損害賠償金として請求されます。
基本的にお金を借りると毎月の返済日が設定され、それに間に合うように債務者は返済していくというシステムになっています。
この返済が返済日に間に合わなかった場合に発生するのが遅延損害金であり、貸金業者は債務者の返済遅延によって被害を被ったことになるため請求する権利が発生するのです。
つまり遅延損害金とは、返済を遅延したことに対するペナルティによる罰金のことを指しています。

ちなみに遅延損害金は返済日を1日でも過ぎると発生するという特徴を持っており、延滞利息と呼ばれていますが実際には金融サービスの対価である利息とは意味合いが異なっています。
また延滞日数は返済期日の翌日から遅延損害金を支払った日までの日数で計算されるため、早急に支払わないとどんどん金額が増えていきます。
しかも電話で貸金業者に遅延の旨を連絡しても、免除されることはありません。

遅延損害金は法律上の支払い義務がある

ここで気になってくるのが、遅延損害金は必ず支払わなければいけないのかという点です。
実は遅延損害金は違法ではなく合法であり、債務者側は請求された場合は支払い義務が発生すると言われています。
そもそも借金は法的には金銭消費貸借契約に基づく貸金返還債務とされていて、債務者が返済義務を履行できない場合には責任が問われるようになっています。
返還義務を履行できかった場合を債務不履行と呼ぶのですが、これには履行不能・不完全履行・履行遅滞の3種類があります。
借金の場合は履行遅滞の責任が問題となっており、結果として損害賠償の義務として遅延損害金を支払わなければいけないとされているのです。

ちなみに遅延損害金に関しては貸付時に交わした契約書の条項にも必ず記載されており、具体的な遅延損害金の支払いは法的な義務を根拠として行われるようになっています。
このように遅延損害金は法律上の支払い義務が発生するものなので、滞納した場合はまずは貸付業者から督促が届きます。
それを無視してさらに滞納してしまうと、裁判を起こされて財産や給与が差し押さえになるという可能性もあるので注意が必要です。

遅延損害金の利率と計算方法

遅延損害金には利率があるのですが、貸金業者の貸付における上限利率は利息制限法に合わせて15%から20%に統一されています。
また貸付の利率に合わせて遅延損害金の上限利率も20%となっていることから、基本的には遅延損害金の利率は20%であることが多いです。
ではこの利率はどこにかかってくるのかというと、返済が遅れた月の返済額に対してではなく借入残高に対してかかってきます。
このため月々の返済額に対しての損害賠償ではなく、借金全体にかかってくる損害賠償であることを理解しなければいけません。

そんな遅延損害金の計算方法は、返済額×遅延損害金利率÷365日×遅延日数です。
例えば借入残高が30万円で月々の返済が2万円で、遅延日数が10日だったとします。
かかる利率を20%とすると、利率は月々の返済額である2万円ではなく借入残高である30万円にかかり、30万円×20%÷365日×10日でおよそ1644円の遅延損害金が発生する計算となるのです。
一見そこまで高くないと思われがちですが、借入残高が高ければ高いほど当然遅延損害金も大きくなりますし、延滞日数も長くなればなるほど遅延損害金が膨れ上がる原因となります。

遅延損害金が発生したときに押さえておきたいポイント

このように遅延損害金は発生してしまうと借金返済の負担が増えてしまいますし、遅延するほど支払う金額も大きくなってしまいます。
そのため遅延損害金が発生しないように返済期日を守ることが重要なのですが、何らかの理由で遅延してしまう可能性も考えられます。
万が一遅延損害金が発生してしまった時には、まずこれ以上不利益にならないように落ち着いて対応することが重要です。
そして以下に紹介するポイントを押さえて上手に対応することで、それ以上の不利益を回避できます。

督促が来たらすぐに弁護士や司法書士に相談する

まず遅延損害金が発生した場合、貸金業者から督促状が届きます。
督促が届いてもどうすればいいのかわからず途方に暮れてしまうという人も少なくありませんが、損害賠償金は遅延日数が増えると金額も増えるシステムとなっているためすぐに対処しなければいけません。
放置したとしても元本が減るわけでもなく、最悪の場合は裁判に発展してしまうリスクもあります。
ただ素人ではどうすればいいのかわからないという人が多いため、督促が届いた時点ですぐに弁護士や司法書士に相談することがおすすめです。

弁護士や司法書士に相談することでどのように対応すればいいのかアドバイスしてもらうことができるだけではなく、債務整理などを利用して遅延損害金をカットしてもらうこともできます。
弁護士であれば必要に応じて代理人として貸金業者と交渉してもらうことも可能なので、1人で対応が難しい場合でも安心して任せることができる点がメリットです。
ただ注意しておかなければいけないのが、長期間督促を無視して滞納している場合です。
長期間滞納している債務者に対しては貸金業者も対応が厳しく、遅延損害金のカットや債務整理の交渉に応じてくれない可能性が出てきます。

特に貸金業者から裁判を起こされている場合は、業者側にとって債務整理に応じるメリットがなくなることから弁護士や司法書士でも対応できなくなる可能性があります。
そのため弁護士や司法書士に相談する時には、督促を無視したり滞納を続けないように注意が必要です。

遅延損害金が発生しても過払い金請求は可能

借金を返済している人にとって気になるものの一つとして挙げられているのが、過払い金の存在です。
ただ遅延損害金を発生させてしまうと、過払い金があっても請求することはできないのではないかと思われています。
実は遅延損害金が発生していたとしても、過払い金があることが証明されれば請求することは可能となっています。
1人で過払い金の有無や金額の計算をするとなると非常に難しいですが、弁護士や司法書士に相談または依頼することで過払い金の有無の確認や金額の計算をしてくれたり、弁護士であれば代理人として貸金業者と交渉してもらうことが可能です。

実は貸金業者によっては、遅延損害金の発生を理由として過払い金請求を拒否するということもあります。
特に個人で過払い金請求を使用としても相手にしてもらえなかったり、過払い金はないと突っぱねられることも少なくありません。
弁護士や司法書士を通して過払い金請求をすると、貸金業者も営利企業ですので、債務整理の方法によっては元本が回収できなくなるリスクを避けたいと考えることから、交渉のテーブルに着くことが多いのです。
このような点からも、弁護士や司法書士に相談することは非常に重要だと言えます。
ただ交渉には多少なりとも時間を要することになるため、長期戦になることを覚悟しておかなければいけません。

遅延損害金をカットする方法

法律上の支払い義務が発生する遅延損害金が発生した場合、債務者は基本的には支払わなければいけません。
ただどうしても遅延損害金に納得できない時やどうしても支払いができない時には、遅延損害金をカットすることもできます。
弁護士や司法書士を通じて債務整理を行うことが一番成功する可能性が高い方法として挙げられているのですが、債務整理にはいくつかの種類があります。
今回はその中でも、遅延損害金をカットできる債務整理の種類とその特徴について説明します。

任意整理

遅延損害金のカットをする際に最も用いられている債務整理の方法として挙げられているのが、任意整理です。
任意整理とは債権者と債務者が話し合い、借金の減額や利率、支払い期間の猶予などについて交渉する手続きを言います。
この借金の減額の中に遅延損害金も含まれていて、利息制限法の定める利率に基づいた引き直し計算も行われます。
その結果、グレーゾーン金利による過払いがある場合は借金も減額できるというメリットもあるのです。

そんな任意整理の特徴としては、裁判所を挟まない点と手続きがしやすくて費用が安い点が挙げられます。
このため任意整理はあくまでも債権者と債務者同士での話し合いで解決を図るものとして考えられており、債務整理にお金をかけられない人にとっては使いやすい方法となっています。
ほかにも裁判所が入らないので債務整理の事実が家族にバレにくく、持ち家や車などの財産を差し押さえられない点も大きな特徴かつメリットです。
ただ注意点として、借金の元本まで減額することはできないことや、ブラックリストに掲載されることが挙げられています。

このため任意整理は借金そのものを減らすことはできず、さらにブラックリスト入りすることで一定期間クレジットカードやローンを組めなくなるなどのデメリットを受けることになるのです。

個人再生・自己破産

ほかにも遅延損害金をカットできる債務整理の方法として、個人再生と自己破産があります。
これらの債務整理は裁判所を介するところが大きな特徴で、債務者の支払い能力に合わせて借金の大幅な減額または免除の手続きを行うことを言います。
個人再生と自己破産の違いは、個人再生の場合は住宅ローン以外の借金が対象であり、自己破産の場合は全ての借金が対象となっているところです。
このため遅延損害金はもちろん、債務者の借金全てが債務整理の対象となるところも特徴の一つです。

このような特徴から、借金や返済の負担が大きく軽減されるところがメリットとされている反面、手続きに時間がかかる点や、弁護士または司法書士に依頼する費用の負担が大きい点などがデメリットとなっています。
また個人再生と自己破産は財産の差し押さえが発生しますし、任意整理同様にブラックリストに掲載されてしまうデメリットもあります。
任意整理と比較するとデメリットが大きいことから、単純に遅延損害金をカットしたい人や過払い金請求を目的としている人であれば、まずは任意整理での手続きを検討することがおすすめです。

個人で遅延損害金のカットを交渉するのは難しい

このように遅延損害金をカットするためには、債務整理を進めることが必要不可欠です。
ただ遅延損害金のカットを交渉するとなると、遅延損害金をはじめとした借金に関する法律知識を持っておかなければいけません。
貸金業者はプロであるためこれらの法律知識に精通しており、法律知識のない個人が交渉しようとしても相手にされないなど非常に難しくなっています。
特に遅延損害金のカットと並行して過払い金請求もしようとすると、どの程度の過払い金があるのかという金利の引き直し計算なども行う必要があります。
そうすると計算がかなり複雑になるため、正しい計算ができずに交渉が失敗してしまうことも珍しくないのです。

そのため弁護士や司法書士などの法律の専門家に依頼すれば、多少の費用は掛かるものの交渉をスムーズに進めることができます。
貸金業者も交渉に応じる可能性が高くなりますし、過払い金を請求できた分を元本の返済に充当するなどして借金の負担を軽減できることも可能です。

遅延損害金は1日でも放置しないことが重要

遅延損害金は1日でも支払期日を過ぎると発生してしまうだけではなく、放置した日数が多ければ多いほど金額が増えてしまいます。
しかも合法的なものなので債務者には支払い義務も発生しており、カットするためにはそれなりの手続きが必要です。
このため遅延損害金は発生した段階で1日でも放置しないことが重要ですし、今回紹介した方法を参考にして少しでも減額できるように対処することが重要となっています。

どれくらい戻ってくるのか?