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過バライ金の請求はいつまでに行うべき?時効成立のタイミングを理解しよう

カードローンを利用した経験がある人が知っておきたいことは、過バライ金の知識になります。
その中で、重要になってくるのが過バライ金請求の時効です。
過バライ金請求が時効により消滅してしまうと過バライ金の請求はできませんが、時効により消滅していないとすれば十分な過バライ金を請求できます。
そこで、過バライ金の請求はいつまでに行うべきか、そして時効成立のタイミングはいつなのかを知っておきましょう。

過バライ金とは?

過バライ金とは、本来支払う必要がないにもかかわらず、支払い過ぎている利息のことをいいます。
普通に考えれば、利息は法律で決められているため、余計に支払ってしまう可能性はないはずです。
それにもかかわらず、余計に利息を支払って過バライ金が発生してしまったのはなぜでしょうか。
その理由の一つが、利息制限法と出資法で利息の上限が違っていたからです。

2007年より前の段階でお金を借りた場合、利息制限法に従うと利息の上限は20パーセントだったのに対して、出資法に従うと利息の制限は最大で29.2%でした。
この利息制限法と出資法の利息の差の部分をグレーゾーン金利といいます。
グレーゾーン金利はのちに違法となり、グレーゾーン金利で利息を設定していた消費者金融や信販会社からお金を借りた場合、過バライ金請求ができる可能性があるのです。

現在は、すでにどちらの法律も利息の上限が20パーセントに制限されています。
2007年から2010年にかけて法律が改正された時に、出資法の上限も20パーセントに定められたのです。
そのため、法律改正より前に借金をした人は、過バライ金が発生している可能性があると言えます。
この場合には、過バライ金の返還請求をすることが可能になります。
ただ、過バライ金を返還してもらうためには条件があるのです。
その条件として最も重要なのは、過バライ金請求の時効を迎えていないかどうかです。
なぜ時効が重要かといえば、一定の期間が経過して時効が完成してしまうと、本来請求できるはずの過バライ金を請求することができない可能性が高くなるからです。

過バライ金の「時効」に関する基礎知識

過バライ金が発生していた場合、過バライ金を請求することが可能な期間があります。
この期間を経過してしまうと、時効が成立したことにより基本的には過バライ金が消滅してしまうわけです。
では、その期間とは一体どれぐらいになるでしょうか。
また、そのスタート地点はいつになるでしょうか。

過バライ金の請求が可能な期間

まず、時効が完成してしまうと、過バライ金が発生したとしても、過バライ金を請求することができない可能性が高まります。
完成の時期を知るためには、いつから時効がスタートするか知っておく必要があります。
いつから時効の進行がスタートするかといえば、最終取引日です。
その時から10年経過することで、過バライ金は時効消滅するでしょう。
10年の根拠は民法の不当利得返還請求に求めることができます。

そもそも過バライ金請求は、消費者金融や信販会社が法律に定めてある金利よりも余分にお金をもらっていると言うことで、民法の不当利得返還請求にあたります。
そしてこの不当利得返還請求権は、民法では「債権」に当たります。
この債権の消滅時効を定めている法律が民法167条です。
167条には、「債権」は「10年行使しないと消滅する」と定められています。
これが、過バライ金請求権が10年で時効により消滅する根拠になります。

もし消滅まで10年もあれば、しばらくは請求しなくても問題ないと考えている人もいるかもしれません。
ですが、近年は消費者金融や信販会社の経営不振などの影響で倒産している企業も少なくありません。
いくら、時効成立までに10年もの時間があったとしても、過バライ金を支払ってもらうはずの貸金業者が倒産してしまった場合は、もはや過バライ金の請求は不可能となるため、早めに行動しなければならないでしょう。
過バライ金請求をすることができる人は、お金が手元に入ってくる可能性があるためメリットもありますが、一方で過バライ金請求の最大のデメリットである「時効により請求できる権利が消滅すること」もありえることを同時に考えておくべきです。

時効となる「10年」の起算日

時効が重要だとした場合、過バライ金の時効がいつから始まるのかを知っておきましょう。
過バライ金の時効は、「特段の事情がない限り取引が終了する時点から起算」するとされています。
つまり、最後に取引をした日からカウントが始まり、10年経過すると時効が成立してしまうわけです。
この点に関して、時効が完成するまでの日数は「最初に借入した日」から数えると勘違いしている人もいます。
ですが、そうではありません。
あくまで、「最後に取引をした日」、つまり多くの場合はお金を借りた人が最後に支払いを終えた日のことを指します。
普通に考えれば、最初に借り入れをした日と最後に全額を支払えた日では数年間の違いがあるでしょう。
まずは最後に支払った日がいつだったかを確認してみることが重要です。

では、まだ借金を支払っている途中の場合はどうでしょうか。
借金を支払っている最中に、過バライ金が発生していることに気が付く場合もあります。
このような場合は、過バライ金を請求できる可能性があると考えておきましょう。
特に、長期にわたって借金を滞納しているのに、消費者金融や信販会社から督促がない場合は、過バライ金が発生している可能性が高いと言えます。
では、契約や借入れを何度も繰り返している場合はどうでしょうか。

契約や借り入れを繰り返している場合の注意点

お金を借りる場合でも、複数の業者から借りるのではなく同じ貸金業者を利用して何度も借り続ける場合があります。
借入と完済を何度も繰り返している場合には、時効の起算日や過バライ金の計算方法が違ってきますので注意が必要なところです。
ここで理解しておきたいことは、何度も同じ業者から取引きしている場合、その取引自体が2種類に分類される事です。
一つは、複数の取引をまとめて一つの取引として考えることで、これを「一連」といいます。
もう一つは、各取引を複数の取引として扱うことで、これを「分断」といいます。

もし、「分断」された取引と考えられる場合には、時効は各借金を完済した日がスタートになると考えればよいです。
この時、10年以上前に完済した借金に関しては時効を迎えており、過バライ金の請求ができない恐れがあります。
逆に、「一連」と考えられる場合には、複数の取引がひとつの取引として一本のひものように考えられているため、まだ時効が完成していない可能性も高くなるでしょう。
「一連」においては、時効は消滅せず過バライ金請求ができる可能性があります。
そうだとすれば、過バライ金を請求する立場としては、今までの取引すべてが「一連」であってほしいと願うはずです。
では、「一連」と判断されるための基準とはどのようなものでしょうか。

複数取引における「一連」と「分断」の判断ポイント

特定の消費者金融や信販会社と複数の取引があった場合は、それらの取引が「一連」か「分断」のどちらかになるか問題になるところです。
この判断方法として、4つの基準を見ていく必要があります。
それは、「複数回の取引が1つの基本契約のもとに結ばれたものであるか」「取引と取引の間に空白期間がどれだけあるか」「借入時の契約内容や形態がどのようなものか」「空白期間中に契約更新や年会費の支払いが行われたか」です。

もし、1つの基本契約をもとに借入と返済を繰り返していて、空白期間が短い場合や、仮に空白期間が短くなかったとしてもその間にもカードの年会費を支払っていた場合は「一連」の取引として認められやすい傾向があります。
また、借入契約を結び直したとしても、借り換えや空白期間が短いと判断される場合には「一連」の取引として認められるケースがあるでしょう。
四つの基準は、個別に判断すると言うよりも総合的に見て判断していきます。

時効を迎えても過バライ金を請求できるケース

過バライ金請求は、時効のスタート地点から10年以上経過してしまえば、消滅時効が完成します。
そのため、本来であれば過バライ金請求はできないはずです。
ですが、一定の条件を備えていれば過バライ金を請求ができるケースもあります。
そこで、この場合にはどのような条件が必要になるでしょうか。

同じ債権者へ返済を続けている場合

一般的に、消費者金融や信販会社との貸金契約では、上限枠と毎月の最低返済額を定めて、その範囲内で返済や借入を繰り返すことが多くなります。
そうすると、それぞれの返済日ごとに過バライ金が発生することになるでしょう。
しかし、2009年1月の最高裁判所の判決によると、同じ貸金業者との取引を何度も繰り返している場合は「一連」の取引があったものとみなされて、すべての取引の中で最後に支払いをした時から時効が進行するとしています。
返済を続けている消費者金融や信販会社が同じ場合、直近の返済日から10年が経過していなければ、過バライ金を請求できると考えられるわけです。
この判決は、過バライ金請求をする側としては有利になると理解できます。

債権者による催促が不法行為にあたる場合

最後に返済した時から10年経過している場合でも、借金返済の催促や取り立てのやり方が法律に反する場合には、不法行為に該当します。
不法行為に該当すると、通常10年の時効は特別措置が適用されることになるでしょう。
不法行為を理由とする損害賠償請求権が消滅するのは、「被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないとき」とされています。
この「損害を知った時」を消費者金融や信販会社が取引履歴の開示を受けた時と考えると、開示請求から3年以内であれば過バライ金を取り戻すことが可能です。
つまり、最後に取引をした時から10年以上経過していても、不法行為にもとづく取り立てがあったと判断される場合には、開示請求から3年が経過していなければ過バライ金請求が可能になるわけです。

ちなみに、不法行為があったかどうかの判断は、過バライ金請求をする立場の人や消費者金融・審判会社の代理人がするわけではなく裁判所が行います。
その基準として、暴行や脅迫を伴う請求や、法的根拠がない請求など「社会通念に照らして著しく相当性を欠く」ときに不法行為が成立すると考えてよいです。
過去には取り立てにおいて不法行為を認めた判決もあるため、諦めずに弁護士などを利用して不法行為があったかを確認してみることが重要になります。

時効後の過バライ金と借金を相殺できる場合

同じ貸金業者と2回以上の取引を行い、それらが一連の取引と認められなかったとします。
この場合には、原則として1回目の取引で発生した過バライ金は、最後の取引があった時から10年経過すると、時効により消滅してしまうことになります。
ただし、2回目の返済がまだ継続している場合は、時効になった過バライ金を現在の借金と相殺できるケースがあるでしょう。
返還請求が時効になっている過バライ金があった時でも、2回目の取引を延滞して一括返済が求められたとすれば、相殺を主張することも可能です。
1回目の取引で発生した過バライ金と、2回目の借金を相殺することで2回目の借入の元本を減らす方法やマイナスにする方法もあります。

過バライ金の時効を止める方法

時効の進行がスタートしており、もう時間がないとわかった場合でも諦めてはいけません。
なぜなら、過バライ金請求の時効を止める方法があるからです。
そこで、時効の流れを止める2つの方法を紹介していきます。

専門家に依頼する

過バライ金が発生した場合には、弁護士や司法書士などの専門家を通して、貸金業者に対し「過バライ金返還請求書」を送付する必要があります。
これを送付することで、時効中断と呼ばれる状態になり、6カ月間だけ時効を止めることが可能です。
「過バライ金返還請求書」とは、貸金業者に過バライ金の返還を求める意思通知のことを意味しています。
ただ、過バライ金請求の時効を止められるのは1回のみになるため、「過バライ金返還請求書」を送付したあとは速やかに消費者金融や信販会社と過バライ金の交渉を進める必要があるでしょう。

裁判所を通して法的手続きを行う

裁判所に請求をすることで、時効中断が認められることがあります。
そのためには、「訴訟の提起」か「支払い督促の申し立て」あるいは「民事調停の申し立て」のいずれかをすることが必要です。
法的な手続をする時に代理人を使わずに自ら行うとしても、知識不足や経験不足のため多大な時間と手間がかかることが考えられるでしょう。
それよりは、司法書士や弁護士などの専門家へ相談するほうが迅速に進めることが出来ます。

専門家へ相談して過バライ金の時効成立前に手続きを

過バライ金の請求の時効が成立するのは、最終取引日から10年とされていますが、例外もいくつかあります。
もし、すでに時効を迎えてしまって請求する意味もないと諦める前に、まずは司法書士や弁護士などの代理人を利用して、自分の取引履歴を確認してみるべきです。
これにより、過バライ金請求に成功して予想外のお金が手に入るかもしれません。

どれくらい戻ってくるのか?