メニュー

債務整理後に別件の追加は可能?3つの判断ポイントや難しいときの対処法

債務整理をしたあとで返済が苦しくなり追加で債務整理を行いたい場合には「追加の債務整理が可能なのか」「どのような条件があるのか」という点が気になるのではないでしょうか?追加で債務整理を行う場合は、それぞれのケースによって認められる可能性があります。
ただしメリットやデメリットも理解しておく必要があります。
債務整理先を追加する場合の判断基準や家計への影響、追加できない場合の対処法などを解説します。


司法書士法人相澤法務事務所は2009年東京都板橋区にて開業2019年で10周年を迎える。
開業当初から「依頼者ファースト」を軸に少数精鋭スタッフにより事務所を運営。
現在ネット検索のみで全国各地から毎月100人以上の過払い金請求を受任する事務所へ成長。
事務所紹介はこちら
司法書士法人相澤法務事務所

司法書士法人相澤法務事務所
代表司法書士 相澤 剛

債務整理を追加で行うときに知っておきたい基礎知識

債務整理先を追加したいと考えている場合には、追加できる条件などの基礎知識を知っておくことが重要です。
単純に債務整理先を付け足せば良いというものではありません。
債務整理の手続きを開始したあとに、もともと債務整理の対象としていなかった債務もあとから追加したいということがあります。
最初のリストアップの時点で記入漏れがあったり、後から思い出したりして追加を希望するというパターンがあります。
この場合、追加することは可能ですがケースバイケースであり、すべての状況で追加することができるというわけではありません。
債務整理のなかでも任意整理という手段を選んだ場合には、追加は可能です。

任意整理は債権者ごとに交渉を行い裁判所を通さないため、債務整理先を追加することができます。
これに対して、民事再生(個人再生)や自己破産といった債務整理の手段をとった場合には債務整理先を追加することはできません。
「債権者平等の原則」というルールがあり、すべての債権者を等しく債務整理の対象にする必要があるからです。
基本的に全ての債務を洗い出したうえで処理を行うため、あとから新たに追加することはできないので注意してください。
後から追加する必要のある債権者がわかった場合には、すぐに追加を申し出なくてはいけません。

また任意整理に追加せずに、対象から外すという選択もできます。
ただし、この場合には返済を怠らずにきちんと完済することが前提条件となります。
任意整理を行わずに放置した場合には一括返済を求められるということも実際にあるため注意が必要です。
病気などにより任意整理などを行えずに放置してしまったというケースもありますが、借金に関するトラブルは早期解決や対応が重要です。
時間が経過すればするほど問題は大きく深刻になってしまいます。
訴訟になり、最悪の場合には給与を差し押さえられてしまったということにもなりかねません。

特別な理由がない限り、任意整理はまとめた方が利点が多いです。
任意整理を追加で行うことで、任意整理の交渉も一緒に行うことが可能になります。
利息カットを行うなどの条件を交渉する際にも、任意整理はまとめていた方が有利といえます。

債務整理先を追加できるか判断する3つのポイント

任意整理先を追加したい場合には、まず追加が可能かどうかを判断する必要があります。
ケースによっては任意整理先を追加することが不可能なこともありますので注意してください。
追加可能かどうかを判断するための3つのポイントを紹介します。

返済する能力

追加可能かどうかを判断するためのポイントの1つ目は、返済能力です。
返済能力は追加して債務整理ができるかということの重要な基準になります。
追加で債務整理を希望する背景には、収入が減ったり生活費負担が増えたりしたといった状況が考えられるため、返済能力が問われることになります。
収入が減るなどの状況にあって、仮に新たに返済計画を立てた場合に返済計画をしっかりと守れるだけの返済能力が求められます。
新しい返済計画を守れるだけの返済能力がなければ認められる可能性は低いです。

任意整理先の追加を可能にするためには、相談する弁護士や司法書士、交渉する債権者に対して説得力ある計画を立てる必要があります。
債務整理を行うと、それだけ責任が増えることにも注意してください。
多少のアクシデントがあっても十分な返済能力があるかという点を検討するようにしましょう。

費用の負担

債務整理には様々な費用がかかります。
そのため債務整理にかかる費用を負担できるかどうかも判断のポイントになります。
任意整理の場合の費用は手数料や解決報酬金、減額報酬などです。
弁護士や司法書士に依頼する場合の手数料は、1債権者あたり2〜4万円に設定されていることが多いです。
事務所によっては、解決した場合に解決報酬金として1件あたり1〜2万円の手数料を設定している場合もあります。
そのほかにも借金残高の減額に成功した場合には、減額分の10%ほどを成功報酬として支払う減額報酬もあります。

このように債務整理を依頼する弁護士や司法書士によって異なりますが、債務整理にかかる費用を負担しなくてはいけません。
そのため債務の返済が苦しい状況の中、追加で任意整理を行う費用をしっかりと確保できるかどうかを検討する必要があります。

既存の返済への影響

3つ目のポイントは、すでにある返済計画へ影響しないかという点です。
既に債務整理を行い債務を返済中の場合には返済に影響がないかどうかも大切な基準となります。
当然ですが、既存の返済がある場合には確実な返済計画の実行を行うことと、弁護士や司法書士への費用の負担などがどのように影響するかを判断しなくてはいけません。
新しく債務整理をして返済が始まった際に、もし滞納している支払いがあった場合には、既存の返済計画に影響する可能性があると判断されれば認められない可能性があります。

債務整理を追加する場合は、一度決まった返済計画を責任を持ってしっかりと実行する必要があります。
そのためには既存の返済と新しく追加する返済による家計への影響をトータルで考えることが大切です。

債務整理先を追加するメリット・デメリット

債務整理先を追加する際のメリットとデメリットを説明します。
どのようなメリットやデメリットがあるのか、しっかりと把握しておきましょう。

メリット

債務整理先を追加することによるメリットは、返済が苦しい状況から抜け出せる可能性があるという点です。
債務整理はすべての債権者に行うことで有効な返済計画を立てることができます。
債務整理を追加で行うことで急な収入の減少や出費の増加などに対して、過去に和解した返済計画が厳しくなったとしても対応しやすくなります。
ただし節約などの工夫をしていても、家計の厳しい状況が改善しないというケースもあるので注意してください。

返済が厳しい中では無理を続けてしまいがちです。
そうすると、いつか体を壊したり、どうしても滞納をしたりというリスクが残ってしまいます。
債務整理を追加することは返済状況を見直すことにつながりますので、債務整理の追加が可能かどうか検討してみましょう。
債務整理を追加して返済計画を練り直すことで、生活にゆとりを持たせることが期待できます。
生活に余裕が出ると、無理なく返済を継続できる可能性があるため手詰まりになる前に債務整理の追加が必要か相談することをおすすめします。

デメリット

債務整理先を追加することによるデメリットとしては、クレジットカードの発行やローン審査で不利になる可能性があるという点です。
もともと、債務整理を行うと、信用情報機関に債務整理を行った情報が一定期間にわたって登録されるようになっています。
登録されている期間中は新しくクレジットカードを発行できなかったり、ローン審査を通らなかったりという可能性があるので注意が必要です。
一度任意整理をしている場合はその時点から起算されていますが、追加で債務整理を行うと再度計算し直しになる可能性があります。

追加で債務整理を行うことで、カードやローンの審査が通らなかったということも考えられるため慎重に検討することが大切です。
また先述の通り、債務整理を追加することで、さらに弁護士や司法書士へ依頼する費用が発生するため注意が必要になります。
債務整理を行う場合には、最初の段階ですべての債務整理先を間違いなくリストアップして確認することが非常に重要になります。
後から債務整理先を追加することも可能ですが、追加できないケースもあるため、のちのち後悔しないように、債務整理先をしっかりと洗い出しておきましょう。

債務整理を追加で行うことが難しい場合の選択肢

任意整理を一度おこない、その後に借金の支払いが苦しくなってしまうケースがあります。
その場合には債務整理を追加したいと希望することが多いですが、状況次第では追加での任意整理ができない可能性があります。
債務整理を追加で行うことができない場合の理由としては、任意整理だけでは根本的な解決にならない場合です。
そのほかにも債権者が任意整理に応じてくれないことが原因で債務整理を追加できないというケースもあります。
その場合には、裁判所を通す手続きである民事再生か、自己破産を検討することになります。

個人再生は原則として債務が5分の1に減額されるため借金の大幅な減額が見込めます。
ただし、いわゆるブラックリストにのることになるので、その後約5~10年の間は借入が不可能になります。
きちんと返済を継続するだけの収入がない場合には個人再生は適用されません。
また国が発行する機関紙「官報」に住所と氏名が掲載されるためプライバシーを守れないケースがあります。
自己破産はすべての借金についての支払い義務が免除されます。
個人再生と同じく約5~10年の間は借入が不可能になり、官報に個人情報が掲載されます。
さらに免責決定まで、警備員など一部就職することができない職業があることがデメリットです。

任意整理は整理する対象を選べますが、個人再生と自己破産については、すべての債務を洗い出してトータルで減免をする手続きになります。
法的手続きなので拘束力も強く、任意整理よりも重い手続きです。
ですが根本的に生活を立て直すための最後の手段としては有効です。

追加の債務整理はメリット・デメリットを理解して冷静な判断を
債務整理を追加で行うことはケースによりますが可能です。
判断基準としては返済能力・費用の負担・既存の返済への影響がポイントです。
追加の債務整理は債務の返済を楽にする効果がありますが、費用負担や責任の増加などのデメリットもあります。
あらかじめよく理解しておくことが大切です。
追加を検討している場合には、必要に応じて弁護士や司法書士にも相談しながら、自分の状況に合わせて冷静に判断することが重要です。

どれくらい戻ってくるのか?