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債務整理の対象になる債務とは?主な種類や対象外の債務・注意点を解説

債務整理を検討している場合、どの債務が対象になり、何が対象外になるのかが気になるものです。
債務には、ローンやクレジットカード、公共サービスの支払いなどがあります。
債務整理をする前には、整理の対象になる種類を理解して最適な方法を選ぶ必要があるでしょう。
この記事では、債務整理の対象になるもの、対象外のものをそれぞれ紹介し、損をせずに債務整理をおこなうための注意点を解説します。


債務整理の対象になる債務の種類

債務整理では、いろいろな債務が対象に入ります。
以下では、整理の対象になる債務の種類を挙げながら、手続きを進めるときの注意点を紹介します。

各種ローン

返済中の各種ローンは、基本的に債務整理の対象に入ります。
例えば、金融機関を通じて利用しているマイカーローンや、消費者金融のローン、銀行系カードローンなどはすべて債務整理の対象です。
また、自動車の購入時に契約した自動車ローンや住宅ローンも整理ができます。
自動車ローンや住宅ローンを債務整理する際に少し注意したいのが、車や家を残せない場合があることです。
自動車ローンや住宅ローンの債務整理をおこなう場合、車や家を任意売却して売った金額をローンの返済に充てるのが一般的です。

したがって、ローンの債務自体はなくなる可能性がありますが、マイカーやマイホームは手放す必要がでてきます。
ただ、このような方法をとると、売却額が高いときに余った分のお金を受け取ることが可能です。
ローンを整理する際のもう1つの注意点は、債務整理の通知を受け取った債務者が所有権留保などの手続きをおこなうケースがあることです。
銀行のローンの場合は、債権者である銀行が債務者の口座を凍結して、預金残高分のお金を債務と相殺する場合があります。
債務整理中や当面の生活費などを確保する必要があるときは、このような対応をされる前に預金を全額引き出すなどの対処が必要です。

クレジットカード

クレジットカードのショッピング枠で購入した代金や、キャッシングの借入は債務整理の対象です。
クレジットカードの債務整理に、支払い方法は影響しません。
分割払いやリボルビング払い、ボーナス一括払いなどを組んでいる場合も、債務整理の対象になります。
クレジットカードの債務整理をする場合、疑問をもつ人が多いのが家族カードの扱いです。
家族カードの契約者が債務者本人だと、家族カードで決済された代金もすべて債務整理の対象になってきます。
利用した家族ではなく契約者本人の債務として整理の対象に入るため、注意をしましょう。

クレジットカードの債務を債務整理の対象にする場合、通常はカードを解約する必要がでてきます。
債務整理をした後は信用情報機関に情報が登録されるため、数年間はクレジットカードが使えないケースが多いです。
毎月の水道光熱費などをクレジットカードで払っているときは、支払い方法を変更する必要があるでしょう。
クレジットカードの債務整理で任意整理を選ぶと、利息をカットした元金を引き続き返済するという方法がとられます。
キャッシングで過払い金があるときは、債務整理の際にあらためて計算がおこなわれ、払い過ぎた分が債務と相殺されます。

サービス・その他

各種ローンやクレジットカード以外では、携帯電話料金や個人からの借金、公共料金の滞納分などを債務整理の対象にできます。
携帯電話の利用料金は、貸金業者からの借金と同じく債務整理で対処することが可能です。
また、友人や知人からの借金も同様の扱いです。
電気やガス、水道料金も滞納分を債務整理ができますが、公共サービスの利用を続けるには料金を支払う必要がでてきます。
公共料金を滞納していると電気が止められたり、ガスの供給がストップしたりすることがあります。
このような状況を脱するには、債務整理を始めた後も基本的に料金を支払わなければなりません。

高い金利で貸付をするヤミ金融(闇金)からお金を借りたときは、返済をする法的な義務はありません。
ヤミ金融の借金は、利息、元本のいずれも「不法原因給付」に該当します。
「不法原因給付」に対応するときは、一般的な債務整理とは少し違う方法をとります。
この場合、弁護士や司法書士などに依頼して、ヤミ金融の取り立てをストップしてもらえるように働きかけるのが通常のやり方です。

債務整理の対象外の債務とは

債務整理の対象外になるのが、「非減免債権」です。
「非減免債権」に該当する債務は、債務整理をしても免除や減額はされません。
この債権に該当するものには数種類ありますが、主な種類には公的な支払いに関するものと、債権者の権利を守る性質のものがあります。
それぞれの債務について、少し紹介してみましょう。

公的な性質の債務

公的な支払いに関する債務は、債務整理でなくすことはできません。
このような公的な性質の債務に該当するのが、国民健康保険などの健康保険料です。
国民・厚生年金保険料といった公的な保険料の滞納は、自己破産をしても減免されないため注意をしましょう。
ちなみに、固定資産税や住民税などの地方税、刑罰による罰金も債務整理の対象外です。
したがって、整理をした後も引き続き支払いを続けていかなければなりません。
ただし、地方税や国民年金保険料は、自治体や年金事務所に支払いが困難であることを伝えて相談すると、納付猶予や分割での納付が認められるケースがあります。

現状で支払いが難しい状況をわかってもらえれば、一時的に支払いを待ってもらえたり、少額ずつ支払ったりできるため、生活もだいぶ楽になるでしょう。
自己破産などが原因で生活保護を受けているときには、「一時執行停止」として地方税などの徴収の停止が認められるケースもあります。
公的な性質の債務は整理の対象からは外れますが、解決法を探ることは可能です。
支払いが難しいときは、納付先である自治体や年金事務所に事情を説明して相談することが大切です。

債権者保護の債務

債権者の権利を守る債権者保護の債務も、整理の対象から外れます。
具体的には、離婚した場合の養育費や慰謝料などです。
債務整理で民事再生や自己破産をしても、養育費については基本的に免除や減額はされません。
養育費は、子どもの養育のためのお金です。
債務者本人よりも子どもの養育される権利を保護する必要があるため、債務整理の対象にはなりません。
慰謝料も基本的には債務整理の対象外ですが、場合によっては免除や減額がおこなわれるケースもあります。

慰謝料は、配偶者に与えた精神的苦痛などに対して支払われるお金です。
このようなお金は、「悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償債務」に該当する可能性があります。
「悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償債務」は債務整理の際にも免責や減額されないことになっているため、通常通りの金額を支払うことが必要です。
ただ、「悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償債務」であるかどうかは、裁判所が認定します。
したがって、免責や減額がおこなわれるかどうかは、裁判所の判断次第です。
裁判所が認定した場合には、慰謝料にも免責・減額の効果が及ばないことになっています。

債務整理をする場合に意識したいこと

債務整理をスムーズに進めるためには、意識しておきたいことがいくつかあります。
ここでは、2つのポイントを紹介します。
これから債務整理をするときなどに、参考にしてみてください。

目的に合わせて債務整理の方法を選ぶ必要がある

債務整理をする際には、目的に合わせて方法を選ぶことが必要です。
債務整理の主な方法には、任意整理、民事再生、自己破産の3種類が挙げられます。
民事再生は、個人再生とも呼ばれることがあります。
3種類のうち、裁判所を通さずにおこなえるのは任意整理です。
任意整理は、債務者との話し合いで利息をカットしてもらえたり、少額の分割払いにしてもらえたりする方法です。
任意整理は、整理したい債務を自分の任意で選ぶことができるため、自動車ローンや住宅ローンを整理の対象から外せば車や家が残せるケースもあります。

民事再生と自己破産は、裁判所を通じておこなう法的手続きです。
この2つは、「債権者平等の原則」にもとづいておこなわれるため、自分で整理したい債務を選ぶことはできません。
基本的にすべての債務を整理する必要があり、車や家なども残せない可能性があります。
債務の一部だけを整理の対象にしたいときは、任意整理もしくは特別調停という方法を選ぶ必要があるでしょう。
特別調停は、裁判所の調停手続きを利用する方法です。
任意整理で債権者と和解が難しいときなどにおこなわれるケースが多いですが、この方法も債権者を任意で選ぶことができます。

免責不許可事由を回避する必要がある

「免責不許可事由」に該当しないように行動することも、債務整理をする際に意識しておきたいポイントです。
債務整理をするときには、不利になるような行動や態度はできる限り避けなければなりません。
例えば、任意整理で解決する場合、弁護士や司法書士が債務者と債権者の間に入る形で、利息のカットや以後の支払い方法などについて交渉をおこないます。
こういったときにマイナスの影響を与えかねないのが、「借り入れ後に一度も返済していない」や「高額な借入をした直後に債務整理をおこなった」などです。
この手の行動は、最初から返済する意志がなかったとみなされることがあるため、交渉で不利になる恐れがあります。

また、民事再生や自己破産を選んだときは、借金した理由や債務整理に至った経緯などを説明して、返済ができない状態であることを裁判所に認めてもらう必要がでてきます。
自己破産などでとくに不利になりやすいのが、浪費やギャンブルでお金を使ったり、債務整理の手続きのルールを無視したりすることです。
資産を隠蔽したり、虚偽の発言をしたりすることも、不利になりやすい行動です。
このような不誠実な行動や態度をとると、「免責不許可事由」に該当するとみなされて、債務の減額や免責が認められない可能性があるため注意をしましょう。

債務整理では対象の種類や注意点を理解して慎重に行動しよう
債務整理は、各種ローンやクレジットカードの借入のほか、個人からの借金といった一般的な借入のほとんどが対象に入ります。
対象外なのは、公共性の高い税金や保険料、債権者保護が必要な慰謝料・養育費などです。
対象外の債務の種類や、債務整理が認められない「免責不許可事由」には注意をしましょう。
債務整理は、よく調べてから手続きを検討することが大切です。
不安なときは、弁護士などの専門家に相談することも効果的です。

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