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公務員の債務整理はバレる?職場に知られずに解決する方法と注意点について

公務員は立場の関係上、借金問題はイメージが良くないと考える人も多いです。
そこで、公務員が債務整理をした場合、仕事に影響を及ぼすことはあるのでしょうか。
また、できる限り職場に債務整理をした事実を知られたくないでしょう。
そこで、公務員が債務整理をした場合の仕事への影響や職場に知られずに債務整理を行う方法について紹介します。


司法書士法人相澤法務事務所は2009年東京都板橋区にて開業2019年で10周年を迎える。
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司法書士法人相澤法務事務所

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代表司法書士 相澤 剛

債務整理における公務員と会社員の違い

公務員は一般企業と違って基本的に景気の悪化によってリストラなどに遭う可能性が低く、社会的な信用も高いです。
そのため、借入審査に通りやすく、しかも会社員よりも借りられる金額も大きくなりやすいことから債務の総額も大きくなってしまいやすい傾向があります。
また、公務員の場合消費者金融や銀行だけでなく、公務員が利用できる社会保険組合である「共済組合」からお金を借りるという選択肢もあります。
借金が消費者金融からのみであれば、通常の会社員の債務整理と注意すべき点は変わらないことから、職場に知られる心配はあまりありません。

しかし、共済組合から借入をしている場合は債務整理の方法に注意する必要があります。
先ほど解説した通り、共済組合は公務員が利用できる社会保険組合であり、組合の事務等の担当者は関係者です。
そのため、担当者から話が漏れたり、共済に相談をしているところを見られたりすることで職場に知られてしまう可能性があります。

公務員が選択できる債務整理の方法

公務員が選ぶことができる債務整理の方法は大きく分けると任意整理・個人再生・自己破産の3つです。
そこで、それぞれの債務整理の方法がどんなものなのか、詳しく見ていきましょう。

任意整理

任意整理とは、裁判所を挟まずに債務者と債権者の間で交渉を行い、債務者が返済できる金額まで債務を減らすし、長期の分割払いにしてもらえるようにする手続きのことを言います。
ただ債権者は弁護士を立てて交渉を行うことが多いことから、法律に関する専門的な知識を持たない債務者が直接債務整理の交渉を行うと失敗する可能性が高いです。
そのため、一般的には債務者側も弁護士に依頼して任意整理を行います。
また、任意整理は債務整理の対象を自由に選ぶことが可能です。
そのため、複数の会社から借金があった場合、1社だけ債務整理を行うということもできます。

任意整理のリスクは、債務整理の対象となった企業のブラックリストに入ってしまうことです。
例えば消費者金融1社を対象に任意整理を行った場合、その会社のグループ企業のブラックリスト入りになり、その後グループ企業からお金を借りることはできません。
しかし、他の消費者金融から融資を受けることは可能なので、リスクはそれほど大きくないと言えるでしょう。
また、任意整理だと借金を支払う義務は残りますが、資格や住居が制限されたり、官報に載ることもありません。
このように任意整理は債務整理の中でも最もリスクの少ない方法と言えます。

個人再生

個人再生は、債務を減額してもらうために裁判所で行う手続きのことを言います。
この手続きを行うと債務が最大で5分の1に減額され、その債務を3~5年で支払うことになります。
基本的には3年で返済できる程度の金額まで債務を減額するのが一般的です。
個人再生の場合は自動車や住宅など自分が持っている財産を手放す必要がありません。
そのため、生活ランクを落とすことなく債務整理をすることが可能です。

ただし、個人再生は任意整理と違って裁判所が間に入って行う手続きであるため、住所氏名が官報に掲載されてしまいます。
官報をこまめにチェックしている人はあまりいませんが、職場の人が官報に目を通したことで、職場に債務整理をしたことが知られてしまうリスクもあり、個人再生は注意が必要です。

自己破産

自己破産はすべての債務を免除してもらうために裁判所で行う手続きのことを言い、債務整理の中でも最後の手段と言われる方法であることから最もペナルティが重いです。
この場合は20万円以上の価値のある財産はお金に換えて債務者に配当するので、持ち家や自家用車などは手放さなければいけません。
それに、自己破産も個人再生と同じで住所氏名が官報に掲載されることから職場に知られてしまう可能性があります。
また、自己破産をすると、破産申し立てから免責決定までの間、警備員や建設業者、司法書士等の法律が関わる仕事に加えて代理人にもなることができません。

公務員が債務整理をした場合の仕事への影響

公務員が債務整理をした場合、仕事を辞める必要はありません。
自己破産をすると職業の制限はありますが、地方公務員や国家公務員はこの職業の制限には含まれないので問題なく仕事を続けることができます。
ただし、公務員が懲戒の対象になる場合としては「信用失墜行為」が挙げられます。
これに当てはまるケースとして、犯罪行為を行って賠償金が発生し、その返済が難しくなったために自己破産に至ったケースが挙げられ、この場合は犯罪行為が発覚した時点で懲戒解雇となります。

しかし、ギャンブルや個人の浪費による債務整理を追及されることは無いので、これが原因となって懲戒解雇となるケースは滅多にありません。
したがって、債務整理を行うにあたって基本的には仕事に影響を及ぼさないものと思って問題ないでしょう。

債務整理を職場に知られずに進める方法

先ほど解説した通り、債務整理が職場に知られてしまうケースの1つが共済組合から借金をしている場合です。
この場合、共済組合と職場に繋がりがあることから、債務整理をした場合に裁判所から共済通知が行き、職場に知られてしまうことがあります。
そこで、職場に知られずに債務整理を行うなら任意整理を選択すると良いでしょう。
任意整理なら債務整理を行う対象の業者を選ぶことができます。
そのため、共済組合以外の貸金業者の債務整理を行い、共済組合からの借金はそのまま支払いを続けることで職場に知られずに済みます。

個人再生や自己破産の場合は任意整理と違って、債務整理の対象を選ぶことができません。
したがって、これらの方法を選択した場合は確実に共済組合からの借金も債務整理の対象となってしまうことから職場に債務整理が知られてしまいます。
債務の金額は個人再生や自己破産の方が負担は少ないですが、職場の人間関係への影響は任意整理の方が少ないので、できる限り任意整理を選びましょう。

公務員が債務整理をする上での注意点

公務員が債務整理を行うにあたってはいくつか注意点があります。
それでは債務整理の際の注意点を確認しましょう。

ボーナス払いを要求される可能性が高い

公務員の場合、ボーナスが高額になりやすいことから、任意整理を行う際にボーナス払いを要求されることが多いです。
債権者は勤務先を把握しており、公務員だとボーナスが支給される時期も決まっているので、ボーナス月に返済額が増えることを覚悟しておく必要があると言えます。
特に2社以上を対象に任意整理をする場合は要注意です。
この場合、複数社からボーナス払いを要求されることによって、ボーナス月の返済が苦しくなってしまう可能性があります。
そのため、複数社からボーナス払いを要求された場合、他社の返済額がわかる明細を用意してボーナス払いの返済額の減額交渉をすると良いでしょう。

退職金が減る恐れがある

自己破産は財産をお金にして債権者に配当する必要があります。
そのため、自己破産をした場合は仕事を辞める前でも退職金も財産とみなされ、配当しなければいけません。
ただし、退職金は退職後から次の転職先を見つけるまでの期間もしくは定年退職後の生活のために必要な資金と言えるでしょう。
したがって、退職金のうちの4分の3は差し押さえ禁止債権となり、自己破産した場合は全額ではなく4分の1が自己破産の際の換価処分の対象となります。

また、既に定年退職をしたり、退職手続きを済ませて退職金を受け取れる状態もしくは既に受け取っている状態なら良いですが、自己破産のために仕事を辞めることを強制するのは、債務者の安定した生活を脅かす行為になるので絶対にあってはいけません。
それに、自己破産をした際にまだ債務者が仕事を辞めていない場合は、必ず退職金を受け取れるかどうかわからないでしょう。
そこで仮定した退職金の4分の1を請求した場合、本来の退職金の4分の1以上の金額を請求してしまう可能性もあります。
そのため、この場合は退職金の8分の1を換価処分の対象とするのが一般的です。
また、退職金の8分の1の金額が20万円以下だった場合は退職金が全額自由財産となり、自己破産をしても請求されません。

債務整理後に公務員は住宅ローンは組めるのか

債務整理を行った場合、任意整理や自己破産などの方法に関係なく個人信用情報機関に金融事故情報が登録されてしまいます。
金融事故情報が個人信用情報機関に載っている状態のことを金融ブラックと言い、金融ブラック状態になると住宅ローンはもちろん、クレジットカードや高額商品の分割ローンなどお金が関わる契約の審査に通らなくなり、これらのサービスが利用できなくなります。
任意整理の場合、債務を完済してから最短5年で金融ブラック状態が解消されます。
長くて10年掲載されることもありますが、基本的に10年間金融ブラック状態となるのは自己破産をした場合のみと考えて問題ありません。

5~10年経過して信用情報から事故情報が消えれば住宅ローンを組むことができます。
したがって、住宅ローンを組んで住宅を購入したいのなら任意整理・個人再生の場合は完済から5年、自己破産の場合は完済から10年待ってから申し込みましょう。
また、個人信用情報機関に問い合わせることが可能です。
1,000円程度で取り寄せることができるので、ブラックリスト入り状態が解消されているかどうかわからない場合は自分の信用情報を問い合わせてみましょう。

職場にバレたくない場合は任意整理を!状況に合わせて選択しよう

公務員が債務整理をする方法には任意整理・個人再生・自己破産の3種類があります。
それぞれ手続き後の経済的な負担や社会的なペナルティは異なっており、職場に知られずに債務整理を行いたい場合は任意整理、返済能力が無い場合は自己破産が最適と言えるでしょう。
弁護士など専門家と相談したうえで、自分の経済状況に合った債務整理の方法を選択することが大切です。

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