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分割払いができなくなる?債務整理が携帯電話の契約に与える影響とは

今や生活に必須のアイテムとなった携帯電話。
しかし、債務整理を行うと携帯電話の本体を購入する際の分割払いができなくなるケースが存在するので、債務整理にはこのようなリスクも考える必要があると言えるでしょう。
そこでこの記事では、携帯電話の契約に影響を与えるポイントや債務整理が契約に及ぼす影響などについて紹介します。


司法書士法人相澤法務事務所は2009年東京都板橋区にて開業2019年で10周年を迎える。
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司法書士法人相澤法務事務所

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代表司法書士 相澤 剛

携帯電話における分割とは?契約のしくみを知ろう

携帯電話の契約は主に通信機器の契約と回線の契約のふたつに分けることができます。
通信機器の契約とは携帯電話の本体の購入に関するもの、回線の契約とは携帯電話会社が持っている回線を利用し、電話やメール、インターネットといった通信ができるようにするためのもののことを言います。
そして、たいていの場合は通信機器の契約と回線の契約はセットであり、分割払いとした機種代と通信量を合算した金額が月々の使用料として請求されるシステムとなっています。

携帯電話の契約に影響するブラックリスト

債務整理を行うことそのものが携帯電話の所持や契約に影響するわけではありません。
携帯電話の契約に最も影響を与える重要なポイントは信用情報におけるブラックリストにあります。
そこで以下ではブラックリストが契約に影響する理由やブラックリストに載る条件などを説明します。

ブラックリストとは

ブラックリストとは金融機関からのキャッシングやクレジットカード、ローンなどにおいて過去に返済が滞った場合や、自己破産が生じた場合に事故情報として信用情報機関に登録されることを指します。
ブラックリストに掲載されてしまうと、住宅ローンや自動車のローンが組めなくなる、クレジットカードの利用や新規作成ができなくなるなどのデメリットがあり、任意整理を行うと高確率でブラックリストに掲載されてしまいます。

ブラックリストへの登録期間は基本的に返済が完了してから約5年~10年です。
個人信用情報機関にはJICC・CIC・KSCの3つが存在しており、JICC・CICの場合は5年で債務整理の情報が消えます。
しかし、KSCの場合、官報に破産・民事再生開始などが公告されてしまうと、破産・再生開始決定日から10年間ブラックリスト入り状態となってしまいます。
ただ、官報公告が行われるのは個人再生・自己破産の場合のみであり、債務整理でも任意整理・特定調停の場合は官報に氏名などが掲載されることはありません。

個人信用情報機関は3つ存在していますが、クレジットカード等の契約の審査においてはこの3つ全てに信用情報に関する問い合わせを行うのが一般的です。
したがってブラックリストの掲載期間に関しては任意整理・特定調停だと5年間、個人再生・自己破産だと10年と思っておくのが良いでしょう。

ブラックリスト入り状態となっているかどうかは個人信用情報機関から信用情報を取り寄せて確認することができます。
JICC・CIC・KSCそれぞれ500円~1,000円程度で取り寄せることができるので、万が一自分がブラックリスト入りしているか心配な場合は取り寄せてみると良いでしょう。
ちなみにブラックリストしている場合は信用情報の異動記録の欄にブラックリスト入りの原因となった契約が書かれています。

ブラックリストが契約に影響を与える理由

携帯電話の機種代を分割払いとして契約する場合、割賦販売法に基づき、携帯電話会社は契約者の支払い能力に問題が無いかどうかを調べることが義務付けられています。
そして、契約者が個人信用情報機関のブラックリストに掲載されている場合、支払い能力に問題があるとしてローンである機種代の分割払いを拒否されることがあります。
これに関しては携帯電話の契約に限らず何か高額なものを分割払いで購入しようとした場合も同様なので、債務整理にはこのようなリスクが伴うことも理解しておくべきでしょう。

携帯電話の契約とブラックリストの関係で注意すべきポイント

債務整理を行うことによってブラックリストに掲載されてしまうと、新たにローンを組めなくなるので分割払いによる新規契約が難しくなります。

それに対して既存の分割払いの契約を継続できるかどうかについては、機種代の分割払いを債務整理の対象としたかどうか、また、機種代の残額や過去における未払いの有無などから判断されます。

債務整理が携帯電話の使用へ与える影響

債務整理とは債務状況を整理する手続きであり、返済に苦しんでいる人にとって重要なものと言えるでしょう。
しかし、債務整理を行うとブラックリストへ掲載される可能性が高く、携帯電話の使用にも影響を及ぼしかねません。
携帯電話は友人・家族はもちろん公共機関などとも連絡を取るための重要なツールなので、使用できないのは困ります。
そこで債務整理の種類ごとにどのような影響があるかも知っておきましょう。

任意整理の場合

任意整理とは借金の減額や利率の引き直し計算、返済にかかる期間を債権者と交渉し、生活に支障のない範囲で返済プランを立てる手続きのことを言います。
それでは任意整理を行うことで携帯電話の使用にどのような影響があるのでしょうか。

債務整理の対象にしなければ携帯電話は所持できる

任意整理の場合、整理したい借金を選ぶことが可能です。
消費者金融やクレジットカードだけではなく、携帯電話における機種代の分割払いも整理することができますが、携帯電話会社を任意整理の対象としなければ利用し続けることが可能です。
ただし、引き続き利用料・機種代を支払う必要があり、毎月の支払いが滞ってしまうと携帯電話が利用できなくなってしまうので注意しましょう。

また、携帯電話の使用料の支払いにクレジットカードを利用している人も多いです。
しかし、クレジットカードの場合任意整理の対象から外したとしてもカードの更新のタイミングでクレジットカード会社にブラックリスト入りを知られてしまうことになります。
そのため、任意整理を行ってから1年以内にクレジットカードが使えなくなる可能性が高く、携帯料金をクレジットカードで支払っている場合は、口座引き落としなどなるべく早めに別の支払い方法に切り替えましょう。

原則として分割購入ができない

携帯電話の新規契約・機種変更では任意整理はもちろん、それ以外の債務整理の方法をとった場合でもブラックリスト入りを果たしているので審査に通りにくくなり、分割購入が難しくなります。
多くの携帯電話会社が分割購入による大幅な携帯電話の本体価格の割引を行っていますが、分割購入ができないとこのサービスが利用できません。
万が一新たに携帯電話の端末が必要な場合は、分割ではなく一括で購入する必要があります。
近年は高性能なスマートフォンが多数登場していますが、それに伴って価格も高騰化している傾向があります。
そこで一括払いしか利用できないと、一度に大金を用意する必要があるので、購入できる機種が限られてしまうというリスクも伴います。

任意整理していても分割購入できるケースとは?

ただし、任意整理していても分割購入できるケースもあります。
その例として挙げられるのが、クレジットカードを任意整理に入れていないかつ過去に携帯電話の使用料を延滞していない場合です。
クレジットカードを任意整理に入れている場合は即座にブラックリスト入りとなってしまいますが、そうでない場合はいずれクレジットカードが使えなくなるものの今すぐというわけではないので、携帯電話会社によっては分割購入を認めてくれることがあります。

しかし、判断基準は携帯電話会社によって異なるうえ、必ずしも認めてくれるとは限らないので、分割購入の審査に関しては運が良ければ通るもの程度と考えておくのが良いでしょう。
ただ、オンラインショップで本体を購入したり、支払い方法を口座振替に指定したりすると分割購入が可能な場合もあります。

個人再生・自己破産の場合

個人再生とは、返済が難しいことを裁判所に認めてもらうことによって借金を減額し、一定期間中に返済を進める手続きのことを言います。
一方、自己破産は債務者に支払い能力が無いことを裁判所が認め、借金を全額免除する手続きを指します。
個人再生・自己破産の場合は、任意整理の場合と違って、公告と言って官報と呼ばれる国が発行している情報誌に個人再生・自己破産を行った旨と氏名・住所などが掲載されてしまうので、任意整理よりもリスクが大きい債務整理の手段と言えるでしょう。
それでは、個人再生や自己破産をした場合、携帯電話の契約にどのような影響が出るのでしょうか。

所持している携帯電話が強制解約されることもある

債務整理には債権者の権利を平等に守ることを目的とした「債権者平等の原則」という考え方があり、原則として債務の一部だけを整理することはできません。
任意整理だと企業など債権者を相手に私的に交渉を行うものなので債務整理の対象を選ぶことができますが、個人再生や自己破産の場合、整理する債務の対象を選ぶことができず、全ての債務を整理する必要があります。
当然携帯電話を分割払いで購入した場合の本体代の残額に加え、過去に利用料を滞納していた場合はそれも整理の対象となります。
そのため、個人再生や自己破産の場合は、これらが原因となって携帯電話が強制解約や利用停止となる可能性が高いでしょう。

例外的に携帯電話の使用を継続できるケースとは?

しかし、個人再生や自己破産でも例外的に契約を継続できるケースもあります。
個人再生や自己破産の手続きを行った段階で機種代を全額支払っており、過去に使用料の未払いがなければ、債務整理を行うにあたって携帯電話会社に介入することもないので、これまで通り携帯電話を使用できるでしょう。

また、携帯電話が無いと仕事に支障が出てしまうこともあります。
そこで分割払いの残額があり、しかも過去に利用料を滞納していたとしても相談しだいで継続使用が考慮されるケースもあります。
ただし、それぞれの状況によって判断が分かれてしまうので、どうしても使用を継続したい場合は弁護士や司法書士といった法律の専門家へ相談すべきでしょう。

なお、新規契約や機種変更における携帯電話の分割購入は、新規にローンを組むことと同じであり、任意整理よりもさらに難しくなります。
先ほど解説した通り個人再生・自己破産をした場合のブラックリスト入り期間は10年です。
したがって万が一携帯電話本体を購入したい場合、ブラックリスト入り状態が解消されるまでの10年間は一括で購入する必要があります。
また、10年経過して改めてローンの審査に申し込もうとしても、10年分のクレジット関係の記録が一切無いので過去に債務整理をした人と判断され、審査に通りにくくなってしまうかもしれません。
そのため、ブラックリスト入りしている期間中は携帯料金の支払いを滞ることなく行い、携帯電話会社からの信用を獲得しましょう。

まずは債務整理を優先して考えよう

債務整理の種類や個人の状況によっては携帯電話の分割払い契約が直ちに解除されることはありません。
ただし、債務整理を行うにあたって携帯電話の使用ありきで考えるのではなく、まずは借金をきちんと整理することを優先して考えることが大切です。
そのうえで携帯電話を引き続き使いたいことを弁護士や司法書士に伝えながら手続きを進めましょう。

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