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債務整理の流れとは?和解に必要な期間と手続き後の信用回復方法

借金の返済に困ったら債務整理を検討すべきでしょう。
ただ、債務整理にも様々な種類があり、方法によって手続きや返済にかかる期間が異なります。
そこでこの記事では債務整理の種類ごとの手続き方法や手続き終了までにかかる期間など、債務整理を行うにあたって知っておくべき情報を紹介します。
またブラックリスト解消までの期間についても解説するので、この記事を読んで債務整理を行うならどの方法をとるべきか検討しましょう。

債務整理方法で異なる手続の流れと期間

債務整理には任意整理・特定調停・個人再生・自己破産の4種類があり、それぞれ手続きに要する期間が異なります。
借金があると金銭的だけでなく心理的にも追いつめられやすいことから、どれくらいの期間を要するのか、どんな方法で進んでいくのかを知っておけば少しは安心できるでしょう。
そこで債務整理の方法ごとの手続きの流れと必要な期間を紹介します。

任意整理を行う場合

任意整理は裁判所を介さずに消費者金融などといった債権者と債務者が直接話し合いを行い、借金の返済が長引いたために増えてしまった利息をカットするという解決方法を指します。
平均3~6ヶ月程度の期間が必要と考えておくと良いでしょう。
それでは、任意整理を行う場合はどんな流れで進むのでしょうか。

債務調査・整理案の作成

まず借金の契約をした際に作成した借用書や領収書を債務者から取り寄せて借入金額や現段階での返済金額、契約を結んだ年月日を調査します。
2010年以前に消費者金融などの貸金業者から借金をした場合、グレーゾーン金利と言って現在の利息制限法に基づくと法外な金額の金利が適用されていることがあります。
そうすると必要以上に利息を支払っている可能性があり、その分を元金の返済に充てることが可能です。
そこで調査した情報をまとめて債務調査票を作成し、現在施行されている利息制限法に基づいた残債務を確定させたうえで整理案(弁済案)とその内容に同意する承諾書を債権者に送付します。

貸金業者との交渉~弁済の開始

整理案(弁済案)を送付したらそれをもとに債権者と任意整理のための交渉を行います。
万が一任意整理に応じずに債務者が自己破産をしてしまった場合債権者に借金が返済されなくなってしまう可能性があることから、基本的に任意整理には応じてくれる業者が多いです。
しかし、法律に関して素人な人が相手だと債権者が強気に出てきて交渉が難航し、不利な状況に陥ってしまう可能性があります。
そのため、交渉が難航しそうになったり、そもそも債務調査票の作り方などがわからなかったりした場合は弁護士など法の専門家にすぐに相談しましょう。

そして債権者の同意が得られたら弁済が始まります。
承諾書が返送されてきたら基本的に債権者は同意したと考えて問題ありません。
しかし、場合によっては債務者にとって不利な内容を追加したうえで同意するという場合もあるので、しっかり承諾書を確認したうえで弁済を始めましょう。

個人再生を行う場合

個人再生は裁判所を介して負債総額が5,000万円以下の場合に3年以内に完済することを前提に利用できる制度であり、地域によって差はありますが、大体半年~1年程度で手続きが終わります。
では、そのような個人再生の流れを紹介します。

再生手続開始の申立

個人再生をするならまず地方裁判所に出向き、再生手続開始の申立をします。
その際、再生手続開始の原因を伝えたうえで債権者一覧を提出しなければいけません。
さらに、個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類があります。
基本的には民事再生法の最低弁済基準に則って債務が減額される小規模個人再生を選びますが、債権者からの同意が得られなくて小規模個人再生を選択できなかった場合に給与所得者等再生を選ぶことになります。

再生手続きの決定

裁判所側から他の手続きの中止命令や強制執行禁止命令が下れば再生手続が
こととなります。
再生手続をすることが決まったら再生計画案を作成し、債権者から小規模個人再生を行う許可を得ましょう。
給与所得者等再生を選んだ場合は書面による債権者の決議が不要であり、裁判所の認可を受けることで再生開始となります。

個人再生をする際の返済計画は個人再生手続きを終えた際の返済額をもとに立てることになりますが、個人で作成するのは手間がかかるうえに難しいです。
したがって弁護士などに依頼するのが良いでしょう。

そして再生の事実が官報に公告されたら、再生債権の届出と再生計画案を裁判所へ提出し、弁済が開始します。

特定調停を行う場合

特定調停は裁判所に出頭して、裁判官1人と民間の委員2人の計3人で構成される調停委員会が調停を行うにあたって必要な調停案を考えたり、債権者との交渉を行ったりしてくれます。
したがって、裁判所に出向く必要はありますが、弁護士などに債務整理を依頼する費用が無い時に便利な債務整理の方法と言えるでしょう。

特定調停には大体3~4ヶ月程度の期間を要します。
そんな特定調停はどのような流れで進むのでしょうか。

特定調停の申立

特定調停を行う際は原則として債権者の住所地にある簡易裁判所に申立をします。
申立書は裁判所に行けば受け取ることができ、その際に申立書の書き方など手続きについて相談することも可能です。

そして債権者など債務に関わる人・会社をすべてリストアップした関係権利者一覧表や財産状況、債務状況がわかる資料(明細書)などを用意したうえで手続きを行います。
また、提出する調停申立書には「特定調停手続により調停を行うことを求める」と記載しましょう。

裁判所への出頭(最低2回以上)

特定調停の申立が済んだら大体2~3週間後に自宅に裁判所への呼出状が届きます。
呼出状には調停委員との話し合いの期日が書かれているので、その日になったら呼出状を持って裁判所に出頭しましょう。

出頭する回数は最低2回ですが、話し合いがまとまらない場合などには3回以上出頭することになる可能性もあります。

調停成立、または調停に代わる決定

調停委員会が返済計画などに関する案を提示し、その内容に債務者と債権者の両方が同意したら調停成立です。
しかし、どちらかもしくは両方が同意しなかった場合は裁判所から「調停に変わる決定」が下され、それに従って弁済を行います。
これにも合意できないと、調停に変わる決定も不成立となり、自己破産や任意整理など他の方法で債務整理をすることとなります。

自己破産を行う場合

自己破産は債務整理における最後の手段であり、借金返済がほぼ不可能な状態の時に選ぶ手続きと言えるでしょう。
自己破産には同時廃止と管財事件の2種類が存在します。
同時廃止なら3ヶ月~半年程度、管財事件なら半年~1年程度と種類によって期間が異なるので注意が必要です。
それでは自己破産の手続きの流れを確認しましょう。

破産手続開始の申立

債務者が借金を返済できない状態になった場合、債務者の所在地を管轄する地方裁判所へ行って破産手続開始の申立を行います。
基本的には自己破産申立書・陳述書・住民票/戸籍謄本・給与明細書など収入がわかる書類・預金通帳のコピー・源泉徴収票/非課税証明書・居住地がわかる資料・資産関係がわかる資料の計8点が必要です。
ただ、裁判所によって必要な書類は異なることから裁判所に確認をしたうえで資料集めをするのが良いでしょう。

裁判所からの呼出

申立を行ったら裁判所から呼び出され、裁判官から口頭での質問を受けることとなります。
そして、裁判官から「自己破産をするにあたって法律上で定められている要件を満たしているか」、「破産手続開始の原因となる事実があるか」などといった内容を質問され、自己破産をするか他の方法で債務整理を行うかを審理します。

破産手続開始決定と同時廃止の決定

破産手続開始が決定したら、破産申立人(債務者)が持っている財産の範囲内で債務を清算する手続きが始まります。

家や自動車など返済に充てられるような財産を持っていない場合は同時廃止と言って破産手続きの開始と同時に破産事件が廃止される方法が採用されます。
それに対し、財産がある場合は管財事件となり、破産管財人が返済に充てられる財産をすべて換価処分することとなるので時間・費用を要し、負担も大きくなってしまいます。

債務整理後の返済にかかる期間

債務整理を終えたらそのまま債務が無くなるというわけではありません。
自己破産以外は債務を返済する義務が残り、債務整理を行う際に返済期間が設けられるので、その期間内に返済を終える必要があります。

そこで任意整理・個人再生を行う際の返済期間について確認しましょう。

任意整理における返済期間

任意整理の場合、交渉の内容によって変動しますが、返済期間は原則3年間です。
借金返済方法には「一括返済」と「分割返済」の2つの2種類があり、一括返済を選ぶことができる状況なのであれば、一括返済することで借金生活からすぐに解放されます。
それに対して分割返済の返済期間は基本的に3年でローンなどと同じように毎月一定額を支払うこととなります。

この場合、債権者の同意次第で返済期間を最長5年まで延長することが可能です。
返済期間が延長されることで1ヶ月の支払い金額を減らせるので経済的に余裕が無い場合の選択肢として良いでしょう。
ただし、「債務者が安定した収入があること」「支払い能力があり、完済の意志が固いこと」などあらゆる条件があり、弁護士や司法書士など専門家の交渉能力が高くないと難しいという点を理解しておく必要があります。

個人再生における返済期間

個人再生の場合、裁判所へ提出する再生計画案には「返済期間は3年」と記載するのが原則です。
しかし、状況次第で返済期間を延長することができます。
「扶養家族が多い」といった特別な事情が裁判所に認められた場合、まずは債務者の生活の安全が確保できないと返済が難しくなるために返済期間を最長で5年に引き伸ばすことが可能です。
個人再生は返済期間は3年以上というのが原則と定められています。
したがって、3年未満に設定することはできません。

また、個人再生の手続き期間中だけでなく本人や家族の病気、会社の業績悪化など返済が難しい状況であることが認められれば、返済期間中でも最長で2年にわたり返済期間を延ばすことが可能です。
ただし、返済期間を延長する際は、家計簿や収入証明のための源泉徴収票などを裁判所に提出する必要があるため、必要書類を準備したうえで延長の手続きを行いましょう。

債務整理後の信用回復期間とは?

債務整理をすると、個人信用情報機関に金融事故情報が記録されてしまいます。
ブラックリストに載ると5年~10年間は情報が残るため、クレジットカードやローンの審査に通りにくくなるといったデメリットがあり、ブラックリスト入りの状態から信用を回復できるまでにどれだけの時間を要するのかも知っておくべきでしょう。

返済延滞履歴とブラックリスト登録期間の関係

「ブラックリスト入り」とは、クレジットカードの返済を長期延滞したり、債務整理を行ったりしたことにより、個人信用情報機関に金融事故情報(異動情報)が記録されている状態を指します。

個人信用情報機関にはCIC・JICC・KSCという3つがあり、債務整理を行うとこれら全てに金融事故情報が記載されます、クレジットカードなどお金が関わる契約の審査は個人信用情報を基準に審査が行われるため、ブラックリスト入りの状態だと審査に通ることはかなり厳しいです。

個人信用情報機関に金融事故情報が記載される期間は個人信用情報機関の規定やブラックリスト入りの原因によって異なりますが、任意整理の場合は基本的に5年間となっています。
ただし、自己破産の場合は10年間金融事故情報が登録されます。

また、支払いを放置してしまった場合に関しては支払い日から60日以内に入金することでブラックリスト入りを避けることができます。

ブラックリスト解消までの期間を調べる方法

ブラックリスト入り状態を解消できているかどうかを確認したい場合は個人信用情報機関に信用情報の開示請求を行いましょう。
CIC・JICCに情報開示をする場合は直接開示センターの窓口に行う以外にも郵送、携帯電話・スマートフォン経由で申し込みができます。
KSCの場合は登録情報開示申込書を郵送で送付しましょう。

情報開示に関しては無料ではなく、窓口で開示した場合は500円、郵送で開示した場合は1,000円程度費用を要します。

ブラックリスト入りしている場合は開示した信用情報の書類に申し込み情報や契約情報、取引情報、債務整理情報に加えて延滞や強制解約などといったブラックリスト入りした原因も記載されています。
これらの情報から異動情報が消えるまでの期間を計算しましょう。

債務整理は計画的に!返済やブラックリスト入りの期間も把握しておこう

債務整理は手続き方法によって必要な期間が異なるため、債務整理を考えているなら計画的に進めることが大切と言えるでしょう。

また債務整理をすると生活に不便が出ることから、債務整理を行う場合は債務整理後の残金返済期限やブラックリスト入りとなる期間も確認しておくのがおすすめと言えます。

そして債務整理は基本的に企業を相手に行う取引なので、個人だと手続きの負担が大きいです。
専門家に相談してみるのも良いでしょう。

どれくらい戻ってくるのか?