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任意整理するとブラックリスト入り?信用情報機関の疑問を解決!

2020年5月12日 公開 更新

任意整理は、弁護士や司法書士の力を借り債権者と交渉して利息を見直したり、分割返済などの和解の道を模索したりする手続きのことを指します。
任意整理を行うことでブラックリスト入りするという話を聞いたことはありませんか?ブラックリストとは信用情報機関に事故情報として登録されることです。
信用情報機関とはどのような機関で、任意整理に対して、どのような対応をとるのかということを詳しく解説します。


司法書士法人相澤法務事務所は2009年東京都板橋区にて開業2019年で10周年を迎える。
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司法書士法人相澤法務事務所

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代表司法書士 相澤 剛

信用情報機関とは

任意整理を検討する場合には、信用情報機関についての知識も得ておくことが重要です。
後から「知らなかった」「こんなこととは思わなかった」といったような後悔をしないためにも、信用情報機関とは、どのような団体で、どのような対応を行うのかということを知っておきましょう。

何をしているところなのか

信用情報機関は、信用情報を一括して管理するための機関です。
信用情報機関の取り扱う信用情報とは、ローンやクレジットの申し込み情報や契約に関する様々な情報になります。
信用情報機関は取り扱っている信用情報を金融機関に提出しているのが特徴です。
取り扱っている信用情報としては、ローンやクレジットに関わる情報だけではなく、個人的な情報である個人の属性も収集しています。
そして、信用情報機関は信用情報を収集するだけではなく、それらの情報を共有するための機関でもあります。
貸金業者からお金を借りようとする場合には審査を受けることが必要です。

その審査において、貸金業者は個人に対して貸付を行う際には、信用情報機関の信用情報を元にして返済能力などの調査を行わなければなりません。
この時、政府から指定された信用情報機関であることがポイントです。
消費者が新たに借り入れを行うときには審査が行われます。
審査時に信用情報機関の信用情報に事故情報が記載されている場合には、審査を通ることが困難になるため注意が必要です。
事故情報とは借金の返済を延滞していることやクレジットカードの支払い情報など、金融に関する事故情報を意味します。
このように信用情報機関の信用情報について、事故情報が記載されることを、一般的に「ブラックリスト入り」と呼んでいます。

実際にブラックリストという台帳のようなものが存在するわけではありません。
事故情報を登録・記載されることを通称としてブラックリストに載るなどと表現しているのです。
信用情報機関の信用情報に事故情報が記載されると様々な制限を受けることになりますので、その点をよく理解しておきましょう。

3つの信用情報機関と登録業者

内閣総理大臣からの指定を受けている指定信用情報機関には、「JICC(日本信用情報機構)」「CIC(シーアイシー)」「全銀協(全国銀行協会)」の3つがあります。
この3つの信用情報機関は、メイン顧客の金融機関や収集する情報、提供する情報などが、それぞれ異なっているのが特徴です。
同じ信用情報機関ではありますが、加盟している会員などが異なります。
JICCの主な会員は消費者金融であり、キャッシング関係の金融事故を起こすと、JICCにて事故情報が記載されることが多いです。
CICの主な会員はクレジットカード会社や携帯電話会社となります。
クレジットカードに関する金融事故や、携帯電話の端末料金などの金融事故を記載します。

全銀協の主な会員は銀行です。
キャッシング関連の金融事故を起こした際に事故情報を記載することが多いです。
このように会員は、それぞれの信用情報機関で異なりますが、多くの金融機関の場合には単体の信用情報機関ではなく、複数の信用情報機関の会員になっています。

掲載される情報

信用情報機関に登録される情報は、非常に細かいのが特徴です。
登録情報としては、契約者情報・契約内容・返済状況・申し込みや利用記録などになります。
契約者情報とは、契約者自身の個人的な情報です。
住所、氏名、生年月日、電話番号、勤務先の情報、さらには運転免許証などの情報になります。
これに対して契約内容は、契約そのものの情報です。
契約を行った契約日、貸付日、契約金額、保証額など契約に関する情報が記載されます。
返済状況の情報としては入金日や債務残高、完済日、延滞情報などです。
これを見れば、契約者がどのような返済を行ってきたのかが一目でわかります。

また申し込みや利用に関しての記録もされています。
いつローンやクレジットを申し込んだのか、どのような内容で申し込みを行ったのかということまで登録されるので注意してください。
これらの登録情報は、無断で登録されるわけではありません。
各金融機関と契約する際には、基本的に消費者に対して信用情報機関へと登録する情報に関して同意を求めています。
消費者が同意した上で様々な情報が信用情報機関に登録されていることになります。

自分の情報は開示請求できる!

信用情報機関に、自分のどのような情報が登録されているのか気になった場合には開示請求することが可能です。
任意整理を行った後に、ローンやクレジットの利用を希望する場合、それらの審査をパスするかどうか不安なケースがあります。
その際は、開示請求によって自分の信用情報を確認してみましょう。
ただし注意点としては、お金を払っても事故情報を削除してくれるわけではないということがあります。
事故情報は掲載期間が事故内容によって決まっているため、掲載期間が経過しないと削除されません。
つまり時間が過ぎない限りは削除されることはないということになります。
あくまでも信用情報の開示を請求するだけですので、誤解のないようにしましょう。

信用情報を開示する方法としては、窓口・郵送・ネットなどがあります。
ただし、全銀協では郵送のみの受付となっていますので注意してください。
JICCとCICでは開示窓口が設置されていますので、窓口に赴き手続きを行います。
郵送での開示請求はJICC・CIC・全銀協のすべてで受付が可能です。
郵送の際には公式サイトなどから必要な書類をダウンロードしてプリントアウトします。
信用情報開示申請書に必要事項を記入し、本人確認書類と手数料を添えて郵送しましょう。

開示にかかる手数料は窓口の場合には500円、郵送の場合には1,000円となります。
CICはネットでの開示請求も受け付けているので、自宅のパソコンなどから申請ができて便利です。
その他の注意点としては、開示請求は本人のみが行うことができます。
本人以外が勝手に請求して調べることは不可能です。

信用情報機関は任意整理をどう扱うか

任意整理を行うと、信用情報にどのように掲載されるのでしょうか。
記載される際のポイントなどを説明します。
また、記載されたそれらの情報は、いつ消えるのでしょうか。
早く消したい場合には、自分から抹消依頼を出すことは可能なのでしょうか。
これらの疑問と信用情報機関が、任意整理に対して、どのような対応をとるのかという点について説明します。

任意整理するとどのように掲載されるか

任意整理を行うと指定信用情報機関に情報が記載されます。
ただし、その際に「任意整理」という文字を使用して情報登録を行うのは、3つの指定信用情報機関の中でもJICCだけです。
これは、信用情報に対しての扱い方が、指定信用情報機関それぞれで異なり統一されていないからです。
CICと全銀協では、任意整理という言葉では取り扱っていません。
理由は任意整理が裁判所を介することなく、あくまで任意に交渉する債務整理方法だからです。
信用情報の開示時に、JICCは債務整理したことが明確に記載されています。

CICでは任意整理とは記載されず、債務整理前に延滞などが発生した場合に「異動」と記載されるのが特徴です。
全銀協の場合には、報告書の所定欄に異動とは記載されません。
「延滞」や「代位弁済」などの記載があれば、それが異動扱いになっているということになります。

任意整理の情報はいつ消えるのか

任意整理の情報は、個人の都合で抹消することはできません。
事故内容によって掲載期間が決定し、その期間が経過しないと任意整理の情報は消えないので注意が必要です。
JICCは、任意整理の事故情報の登録について、以前は「当該事実の発生から5年を超えない期間」とされていました。
しかし2019年10月から変更され「契約継続中および契約終了後5年以内」となっています。
CICと全銀協の場合には、取引状況が契約終了後5年間登録されるのがポイントです。
延滞した情報なども完済してから5年間は照会することができます。

信用情報は機関間で共有されているのか

信用情報は3つの指定信用情報機関で管理されていますが、「CRIN」という団体を超えた情報ネットワークにて共有されています。
ただし、それぞれが交換している情報については統一された基準が存在していないため、全ての信用情報が共有されているわけではありません。
信用情報の中でも、延滞情報については共有されていますが、債務整理情報や官報公告情報については共有されていないのが現状です。
CRIN以外にも、「FINE」という情報ネットワークもあります。

CRINは3つの指定信用情報機関が自主的に結成した情報ネットワークですが、FINEは貸金業法による情報ネットワークのため、ここではJICCとCICのみが情報を共有しています。
FINEは総量規制を超えた多重債務者を出さないということが目的であり、CRINと同様に任意整理の情報については含みません。

事故情報が消えても審査に通らないこともある

任意整理の手続きを行い、完済後5年経てば信用情報機関に登録された事故情報は消去されることになります。
これによって、新しく借り入れを行うことが可能になるので、一安心です。
ただし、注意しなければならないのが任意整理の対象となった金融機関についてです。
その金融機関の社内のブラックリストには、事故情報が半永久的に残る可能性が高くなります。
この場合、社内で登録されたブラック情報については、他のグループ会社にも共有されているケースが多いです。
そのため、任意整理した関連会社については、審査は通らないと考えた方が無難です。

信用情報機関に登録された事故情報が消えても、以前通りに借り入れができるとは限りませんので、十分に注意してください。

任意整理を行うのであれば早めに

任意整理を行った際に、信用情報機関ではどのように対応・処理されるのか、という点について解説しました。
任意整理後に完済して5年の間は事故情報は残ってしまいます。
自分で事故情報を消すことはできないため、事故情報の掲載期間が終了するまでは情報は消えません。
もし借金に苦しんでいる場合には、早めに任意整理を行った方がベターかもしれません。

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