メニュー

任意整理が携帯やスマホに与えるデメリットとは?

2020年4月6日 公開 更新

任意整理とは裁判所を介さずに債権者と交渉を行い、借金の減額や月々の返済額を少なくしてもらう事を目的とした債務整理の一種です。
債務整理の中でも比較的手続きが簡単なため、借金に苦しむ人の多くがこの制度を利用しています。
しかし、任意整理にはそれなりのデメリットも存在するので注意が必要です。
今回はそのデメリットの中でも、スマホや携帯に関するポイントをご紹介します。


司法書士法人相澤法務事務所は2009年東京都板橋区にて開業2019年で10周年を迎える。
開業当初から「依頼者ファースト」を軸に少数精鋭スタッフにより事務所を運営。
現在ネット検索のみで全国各地から毎月100人以上の過払い金請求を受任する事務所へ成長。
事務所紹介はこちら
司法書士法人相澤法務事務所

司法書士法人相澤法務事務所
代表司法書士 相澤 剛

任意整理のデメリットとは?

任意整理は借金の負担軽減という大きなメリットが期待出来る一方で、デメリットも確かにあります。
予めデメリットを把握しておかないと予期せぬ事態を招いてしまうのでしっかりと認識してく事が重要です。
任意整理の大きなデメリットとしては「ローンを組んだりクレジットカードの新規発行が出来なくなる」という点が挙げられます。
このデメリットがスマホや携帯に大きく影響を及ぼすのです。

また、任意整理は借金を免除してもらうための手続きではありません。
あくまでも債務者の負担を軽減して、生活を立て直した上で残債を完済する事が目的となっています。
そのため、安定した収入と返済の意志がある事が任意整理を行うための条件です。
誰でも利用出来る制度ではないという点には十分注意しておきましょう。

信用情報機関に異動情報が記載される

任意整理に限った事ではありませんが、債務整理を行うと信用情報機関で管理されている個人信用情報に「異動情報(事故情報とも言う)」が登録されます。
個人信用情報とはローン・クレジットカード・公共料金などの支払い履歴に関するデータであり、必要に応じて金融機関やクレジット会社などの加盟社が参照出来る仕組みになっているのです。
信用情報機関に異動情報が登録される事を「ブラックリストに載る」という言い回しをする場合もあります。
個人信用情報がブラックリストに載っている状態では分割払いの審査段階で支払い能力に難があると見なされ、ローンを組む事が難しくなってしまうのです。

異動情報の記録機関

日本で個人信用情報を管理している代表的な信用情報機関は3つです。
それぞれの信用情報機関では加盟している企業に特徴が見られます。
例えば、シー・アイ・シー(CIC)と呼ばれる信用情報機関にはクレジットカード会社や携帯電話事業の企業が多く加盟しているのが特徴です。
同じように日本信用情報機構(JICC)には主に消費者金融が、全国銀行個人信用情報センター(KSC)には銀行・信用金庫・日本学生支援機構などが加盟しています。
何が原因で異動情報が登録されるかによって、登録先の信用情報機関が異なるのです。

ただし、これらの信用情報機関はお互いが独自のネットワークで情報を共有しているという点には注意しておきましょう。
例えば消費者金融への返済遅延が原因で日本信用情報機構(JICC)に異動情報が登録されてしまうと、他の2社に加盟している企業もその異動情報が参照出来るようになるのです。
どんな理由であれブラックリストに載ってしまうと、例外なくローンやクレジットカードの理由に影響が出てしまうと認識しておきましょう。

携帯やスマホに任意整理が与えるデメリットとは?

任意整理とスマホ・携帯については、一見関係性が無さそうにも見えるでしょう。
しかし実際は任意整理を行う事がスマホや携帯に与える影響は小さいものではありません。
携帯電話事業を手がける企業はどこも信用情報機関に加盟しているため、任意整理した事実は各キャリアに把握されてしまうのです。
スマホや携帯は生活に密着したアイテムであるため、利用に影響が出ると公私共に困る人も多いと言えます。
ここで任意整理がスマホ・携帯に及ぼし得るデメリットをしっかりと把握しておきましょう。

携帯やスマホの契約は「回線契約」と「端末購入契約」

まずはじめに、スマホや携帯の契約は大きく分けて2つのものが合わさっているという事を覚えておきましょう。
ひとつは各キャリアが用意している通信回線を利用してメール・インターネット・電話などを行うための「回線契約」です。
月々のパケット代や電話料金はこの回線契約に基づいて算出されています。
そしてもうひとつがスマホや携帯電話の本体を購入する際に必要な「端末購入契約」です。
特にスマホの端末は数万円するものも多く、高いものでは10万円以上するシリーズもあります。
そのため、スマホ本体を購入する際には分割払いにして月々の利用料金と一緒に支払う形を取る人が多いのです。
この端末の分割払いは端末購入契約に基づいています。

「回線契約」は影響が出ない

任意整理を実行すると、信用情報機関に金融事故として情報が残る事になります。
こうしてブラックリストに載った後、問答無用で携帯やスマホが使えなくなるのかというと実はそうではありません。
電話やメールなどを行うための回線契約には、任意整理の影響は出ないのです。
そもそも回線契約は信用情報を基にした分割払いではないので、利用者の任意整理の有無とは関係ありません。
スマホ・携帯電話の利用料金をしっかり支払い続けていれば問題なく利用を継続する事が出来るので安心しましょう。
料金の未払いさえなければキャリアを乗り換えて回線契約を結び直す事も可能です。

「端末購入契約」は信用情報機関に影響する

任意整理がスマホ・携帯に影響を及ぼすのは、端末購入契約についてです。
スマホや携帯の本体代金を分割して支払う事は「信用販売」に該当するため、分割払いの場合には各キャリアにおいて端末購入契約の段階で利用者の個人信用情報をチェックします。
任意整理の後で信用情報がブラックリスト状態になっている場合、この審査に通る事が著しく難しくなってしまうのです。
スマホや携帯のキャリアを乗り換えるだけなら任意整理後でも問題ありませんが、キャリアの乗り換えは端末の機種変更を伴うケースも少なくありません。
このような場合は端末の分割払いが出来ないという点に十分注意してください。

新たに携帯やスマホを購入したい場合

任意整理を行った後でも、スマホや携帯を新しく購入する事は不可能ではありません。
ただし、借金の返済が続く中でも利用料金をしっかり支払い続けられる事が大切です。
また、端末の購入に関しても従来の分割払いが利用出来なくなるので、購入は計画的に行う必要が出てくるでしょう。
任意整理の後に新しく端末を購入する際には、以下の2点について気をつけてください。

任意整理後は分割払いでの購入はできない

任意整理を行った後は、原則的に分割払いという支払い方法が利用出来なくなります。
これはスマホや携帯電話の端末購入についても同様です。
スマホや携帯の端末販売は分割払いが主流となっており、各キャリアでは24ヶ月や12ヶ月での分割プランが予め用意されています。
こうした分割プランを利用出来ないという点は大きなデメリットになるのでしっかり理解しておきましょう。

また、任意整理をはじめとする債務整理の履歴が無くても分割払いで端末を購入出来ないというケースがあります。
それは過去にスマホ・携帯電話の利用料金や端末代を滞納し続けた結果、強制解約になってしまった場合です。
こうした未払い情報は電気通信事業者協会(TCA)と呼ばれる機関で管理され、各通信キャリアの間で情報共有がなされています。
さらに端末代の未払いは信用情報機関で異動情報としても登録されてしまうので注意しましょう。
このように債務整理を行っていないにも関わらずスマホや携帯の利用に影響が出ている状態を「携帯ブラック」などと呼ぶ事があります。

任意整理後で個人信用情報がブラックリストに載っている、あるいは携帯ブラックの状態になっているとしても、生涯分割払いが利用出来ないという訳ではありません。
こうした事故情報の掲載には期間が設けられており、一定期間が経過すれば信用情報が回復するのです。
一般的には任意整理の事故情報は5年間保存されるとされています。
携帯ブラックの事故情報も基本的には同じく5年保存です。
ただし、状況によっては7年程度保存されてしまうケースがあるので、心配な場合は信用情報機関に自分の信用情報の開示請求を行うと良いでしょう。

一括払いなら当然可能

個人信用情報に傷が付いた状態で利用出来ないのは、あくまで分割払いです。
一括払いであれば当然問題なくスマホや携帯電話の端末を購入する事が出来るので安心しましょう。
ただし、スマホや携帯の端末代は決して安いものではないので計画的に貯金しておく事が重要です。
一般的にスマホや携帯の端末は2~3年で寿命が来ると言われています。
手持ちの端末を購入してからどれくらいかを把握して、買い替え時期を逆算してみると貯金の計画も行いやすいでしょう。
充電切れが早くなった、ネットの速度が遅いなどの症状が見られるようであれば買い替え時と言えます。

今持っている携帯やスマホを使い続けたい

IT化が進んだ現代社会では、スマホや携帯が必需品という人も多いでしょう。
プライベートだけではなく、仕事に端末が必要だというケースも少なくありません。
任意整理を行った後でも、現在利用しているスマホや携帯の端末はそのまま使い続ける事が出来るので安心してください。

ただし、スマホや携帯は購入から2~3年が経過するとバッテリーが消耗してくる場合が多いです。
分割払いを利用出来なくなるので、同じ端末を長期間使い続ける事になるのが一般的と言えます。
なるべく快適に今の端末を使い続けるには、最低でもバッテリーは新しいものに交換しておくのがおすすめです。
また、2~3年という期間はその端末が市場から消える目安とも言われています。
そうなると交換用のパーツもメーカーの在庫から無くなる事が多いので、故障した際の修理代がかさむ危険性がある点にも注意しておきましょう。

任意整理なら整理対象から外せばOK

スマホや携帯の端末代を分割払いで支払い続けている場合、債務整理を行う事で端末代の分割払いが対象になってしまう場合があります。
この場合はスマホや携帯が利用出来なくなってしまう可能性があるので注意が必要です。
ただし、任意整理には「対象とする債権者を選択出来る」という特徴があります。
そのため、任意整理を行う際にスマホ・携帯の端末代を対象から外しておけばそのまま利用を継続する事が出来るのです。
利用料金と端末の分割払いは継続する事になるので、支払い続けるだけの安定した収入を確保しておきましょう。
万が一未払いが続いてしまうと携帯ブラックが理由でスマホ・携帯の利用が停止になってしまう事もあるので注意してください。

自己破産の場合は解約される可能性あり

債務整理の中には全ての借金を帳消しにする「自己破産」と呼ばれる手続きが存在します。
任意整理や他の債務整理で借金問題が解決出来ない場合にとられる、最終手段とも言うべき方法です。
自己破産は全ての債務が対象となるため、スマホや携帯の利用料金・端末代の分割払いに未払いがあればそれらも一緒に免責になります。
当然その情報は通信キャリアにも通達されるため、手持ちのスマホや携帯は即時利用停止・契約解除となってしまうので注意が必要です。

一般的にスマホや携帯は分割払いで購入している場合は多いので、自己破産により利用停止になってしまう可能性が高いと言えるでしょう。
TCAによってこうした情報は共有されているため、1つの通信キャリアで利用停止になったままだと他のキャリアで契約を結ぶ事も難しくなってしまいます。

任意整理の仕組みを理解した上で検討しよう

任意整理の場合は手続きの後、すぐにスマホや携帯が利用出来なくなるという訳ではありません。
債権者を選択する事も出来るので、端末代の分割払いが続いている場合は対象から外せば問題ありません。
ただし、利用料金や端末代の分割払いが滞ると各キャリアで携帯ブラックになってしまうので注意してください。
任意整理を検討している中で端末の買い替えが必要な場合には一括払いが原則なので、計画的な貯金を心がけてください。

どれくらい戻ってくるのか?