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任意整理は家族にどんなデメリットがあるのか?

完済までの期間が長くなれば長くなるほど利息がかさんで借金の返済は難しいものになります。
「払っても払ってもなかなか借金が減らない」「早く金銭的な不安を解消したい」、そんなときに利用するのが債務整理です。
しかし、債務整理を行った場合、家族へどのような影響があるのか不安に思う人もいるのではないでしょうか。
ここでは、家族にあたえる任意整理の影響について解説していきます。


司法書士法人相澤法務事務所は2009年東京都板橋区にて開業2019年で10周年を迎える。
開業当初から「依頼者ファースト」を軸に少数精鋭スタッフにより事務所を運営。
現在ネット検索のみで全国各地から毎月100人以上の過払い金請求を受任する事務所へ成長。
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司法書士法人相澤法務事務所

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代表司法書士 相澤 剛

債務整理の種類で家族にあたえる影響は違う

債務整理の種類で家族にあたえる影響は違う

債務整理にはいくつかの手続きがありますが、主に行われるものとして「任意整理」「個人再生」「自己破産」の手続きがあり、個人個人の借金の状況に合わせてこれらの中から選択し、手続きを進めていくことになります。
債務整理は原則として本人に帰属する問題のため、家族への直接的な影響があるわけではありません。
しかし、「自己破産」手続きでは、多くの場合持ち家を手放さなければならず、その後の家族の生活に大きな影響をあたえてしまいます。
「個人再生」手続きでは、家族で使用する車のローンが残っている場合には、車を手放さなければならないこともあり、家族の日常生活に影響をあたえてしまいます。

また、どちらの手続きでも家族が保証人になっていれば、あなたに代わって返済の義務が生じることになります。
「任意整理」手続きでは「自己破産」や「個人再生」に比べて債務の減額幅が小さくなります。
一般的に、この減額幅が小さいほど家族へあたえる影響は少なく、家族に知られてしまう可能性も低くなります。
しかし、少なからず家族にあたえるデメリットもあるので注意が必要です。

任意整理で家族に与えるデメリットとは?

任意整理で家族に与えるデメリットとは?

任意整理とは、弁護士や司法書士が債権者と交渉をして、将来の借金の利息部分を減額または免除してもらい、元本の返済をラクにする手続きのことです。
債務整理の中でも最も多く行われる手続きで、代理人となる弁護士や司法書士と債権者の間で行われることもあり、任意整理の事実を家族に知られる可能性が低くなります。
また、「自己破産」や「個人再生」と比べ手続きが簡単で、収入や資産に関する書類の提出は必要ありません。
しかし、債務を減額させる効果が他の手続きに比べて高くないことに加え、任意整理を行うと債務者本人の異動情報が信用情報機関に登録されて、その後一定の期間が過ぎるまでは借入ができないなど、金銭的な面で不便な生活を強いられることになってしまいます。

任意整理で家族に与えるデメリットは、この「信用情報に傷がつくこと」のみで、直接的な影響はないものの、間接的に家族に影響を与えてしまう可能性があります。

任意整理は信用情報機関に異動情報が記載される

任意整理を行った場合、政府指定の機関である、JICC、CIC、KSCの3つの信用情報機関に異動情報が登録されます。
異動情報とは個人信用情報に登録される情報の一つで、自動車保険でいうところの交通事故履歴のようなものです。
個人信用情報は、一人ひとりのクレジットカードやローンの契約、申し込みなどの履歴に関する情報のことで、新たにクレジットカードを発行、ローンを組む際などに、この個人信用情報をチェックし、問題のない人物かどうかを審査するために使われます。

異動情報が登録されるケースはその他にも「借金を延滞した場合」「代位弁済が起こった場合」「強制解約となった場合」などにも登録されますが、このような債務者本人の異動情報が信用情報機関に記載されると「本人名義でローンが組めない」「本人名義のカードが使用できなくなる」「保証人になれない」など、家族で大きな買い物や契約をする際に支障をきたしてしまいます。

自分名義で新たなクレジットカードやローンが組めない

任意整理を行うと、信用情報機関に異動情報として記載されることで自分名義で新たにクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることができなくなります。
前述の通り、クレジットカード会社等の金融機関は、審査の際に信用情報機関の登録情報を基本的にチェックするため、その審査に引っかかってしまうと契約できなくなってしまうのです。
ただし、まったく審査に通らないというわけでもなく、登録情報の内容によっては審査に通るケースもあります。
しかし、原則は通らないものだと思っていたほうが良いでしょう。

異動情報が記載される期間は、任意整理の場合5年になります。
その期間を過ぎれば異動情報が削除されるので、審査に支障をきたすことがなくなります。
また、この個人信用情報は本人の許可なく他人が調べることはできません。
申請の際には身分証明書の提示や印鑑登録証明書を添付する必要があり、代理人が申請する場合には委任状が必要になるため、他人に見られる心配はありません。

自分名義での家族カードが使えなくなる

クレジットカードは、自分名義(本会員)のカードを発行した後で、本会員の家族が使用するための家族カードを発行することも可能です。
家族カード発行の条件は、各クレジットカード会社によって異なりますが、本会員に安定した収入があることが前提となります。
そのため、本会員の異動情報が信用情報機関に登録されると、返済能力への信用がないために新たにクレジットカードが契約できなくなり、家族カードの発行もできなくなってしまいます。
家族カードの名義人は本会員ではなく、それぞれの家族が名義人となりますが、家族カード利用分の料金はまとめて本会員へ請求されるためです。

また、すでに家族カードを契約していた場合、異動情報が登録されることで自分名義(本会員)のカードが使えなくなり、家族カードも同様に使用することができなくなってしまうので注意が必要です。
家族カードは本会員の信用情報に影響されるのです。
ただし、家族カードが使用できなくなるといっても、その家族の信用情報に傷がつくわけではありません。
安定した収入があり、審査に通れば家族自身が本会員となり、新たにクレジットカードを発行することは可能です。

自分が保証人になれなくなる

銀行からの大きな借入や住宅ローン契約など、お金を借り入れるために保証人が必要になる場面があります。
保証人はお金を借りた人が契約どおりに返済することができなくなった場合に、代わりに返済する義務を負う人のことですが、異動情報に登録されてしまうと、返済能力が低く、信用がない人物と判断されるので、これらの保証人になることはできません。
しかし、一定の期間が過ぎれば保証人になることができます。
信用情報の保管期間は任意整理の場合、5年となります。
クレジットカードの新規発行と同様、この5年を過ぎれば保証人になることが可能となります。

ただし、5年を過ぎて信用情報機関から登録情報が削除されても、任意整理の際に関わっていた金融機関などでは、社内のブラックリストに情報が残っているケースもあり、審査に通らないこともあります。
その場合は任意整理の際に関わりのなかった金融機関で申し込むと良いでしょう。
なお、賃貸住宅の契約の際にも保証人が必要になりますが、お金を借りる際の保証人とは異なり、個人信用情報は照会されないので保証人になることは可能です。

家族が保証人の場合は家族に請求される

保証人のついた借金の場合、保証人を家族に頼んでいて返却することができなかった場合には、その家族に請求がいくことになります。
保証人といっても2種類あり、保証人よりも連帯保証人の方が重い責任を負うことになります。
通常の保証人は、債権者から返済請求が来た場合には、お金を借りた人(債務者)に請求するよう主張したり、債務者に資金があるのにも関わらず返済を拒否している場合には、債務者の財産を取り立てるように主張することができます。
また、保証人が複数いる場合には、その頭数で割った金額のみを返済すれば良くなります。

しかし、連帯保証人となると、これらを主張する権利がなく、債権者から返済請求が来た場合には、これに応じなければならず、債務者と同等の借金の返済義務を負うことになってしまいます。
債務整理の「自己破産」や「個人再生」手続きを行っても、保証人に大きな影響を与えます。
これらの手続きを行えば、債務者の借金は免除、または減額されますが、借金全額、または借金残額から債務者が返済する金額の残りを、家族の保証人が支払うことになります。
唯一「任意整理」であれば保証人のついた借金を整理の対象から外すことができ、家族が保証人であっても、影響を少なくすることが可能です。

自己破産や個人再生は家族への影響は大きい

自己破産や個人再生は家族への影響は大きい

自己破産や個人再生を行った場合には、家族に金銭的な面で大きな影響を与えてしまいますが、それ以外の日々の暮らしにも影響を与えます。
個人再生よりも自己破産の方が家族へ与える影響は大きく、個人再生ではマイホームやマイカーを差し押さえられることなく所有することができますが、自己破産ではマイホームやマイカーを手放さなければならず、当然新たに自分名義でマイホームやマイカーをローンで購入することはできません。
ただし、個人再生でもマイカーローンが残っている場合には債務整理の対象となるので注意が必要です。

自己破産した場合には、ペアローンで購入した家などの共有財産も処分の対象となってしまうほか、解約差戻金が20万円を超える学資保険は差し押さえられてしまうこともあります。
また、任意整理と違い、自己破産や個人再生の場合には、信用情報機関の一つであるKSC(全国銀行個人信用情報センター)に10年間情報が記載されます。
そのため、その間は家族が銀行などからお金を借りる際の保証人になることができません。
個人再生や自己破産手続きの際、家族が連帯保証人などになっていれば、当然家族の元へ請求がいくことになり、多大な迷惑がかかってしまいます。

自己破産では残額を一括で請求されます。
連帯保証人である家族に支払い能力がなければ、その家族自身も自己破産しなければいけない可能性もあるのです。
そのような事態は避けなければなりません。

家族にバレるかよりも借金問題を解決するほうが重要

家族にバレるかよりも借金問題を解決するほうが重要

債務整理を考えた時、なるべく家族にバレないように手続きできないものかと考えるかもしれません。
借金について家族に話すのは容易ではありません。
しかし、借金を放置することで大切な家族に更に大きな被害が降りかかってしまう可能性があります。
家族を大切に思うのであれば、そのようなことを気にするよりも、金銭的な不安を一刻も早く解決する必要があります。
自身の状況に合わせて最適な債務整理を行いましょう。

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